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吉田正尚の1イニング2本塁打は日本人選手初。グランドスラムを含む1試合2本塁打は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
吉田正尚(ボストン・レッドソックス)Apr 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)は、8回表に2本のホームランを打った。この回の先頭打者だったジャスティン・ターナーに続く2者連続アーチ――当然ながらソロ――と、2死満塁からのグランドスラムだ。

 ベールボール・アルマナックによると、ナ・リーグとア・リーグにおいて、1イニング2本塁打は、吉田の前に57人が計62度、記録している。ウィリー・マッコビーアンドレ・ドーソンジェフ・キングアレックス・ロドリゲスエドウィン・エンカーナシオンの5人は、2度ずつだ。この57人のなかに、日本人選手はいない。

 一方、1試合2本塁打の日本人選手は、吉田の前に10人が計34度。そのうち、3分の1以上の12度は、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)によるものだ。また、グランドスラムは、8人が計19本。吉田のグランドスラムは、日本人選手が打った20本目ということになる。こちらは、松井秀喜(6本)とイチロー(4本)の2人で半数を占める。グランドスラムが3本以上の日本人選手は、彼らだけだ。

 日本人選手による、グランドスラムを含む1試合2本塁打は、2002年7月2日の新庄剛志、2006年5月20日と6月25日の井口資仁、2022年5月9日の大谷に続き、吉田が4人目、計5度目だ。新庄は1回表のグランドスラムと6回表のソロ、井口の1度目は2回裏のグランドスラムと5回裏の2ラン、2度目は8回裏の3ランと9回裏のグランドスラム、大谷は6回裏のソロ――マイク・トラウトに続く2者連続――と7回裏のグランドスラムだった。

 井口の場合、1試合2本塁打はこの2度だけ。グランドスラムもこの2本しかない。

 1試合2本塁打とグランドスラムのうち、少なくとも一方を記録した日本人選手は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 なお、吉田の1イニング2本塁打については、こちらでも書いた。

「WBC優勝メンバーが同じ日に揃って本塁打。吉田は1イニング2本、ヌートバーは先頭打者、大谷は…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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