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WBCジャパンの壮行試合でホームラン0本は不安材料なのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
村上宗隆 AUGUST 7, 2021(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 WBCジャパンの選手は、ここまでの壮行試合で、まだ誰もホームランを打っていない。2月25日と26日に福岡ソフトバンク・ホークス、3月3日は中日ドラゴンズと対戦した。ここから、WBCまでにあと3試合を行う。3月4日が中日、6日は阪神タイガース、7日はオリックス・バファローズと対戦する。

 ちなみに、鈴木誠也(シカゴ・カブス)に代わってロースター入りした牧原大成(福岡ソフトバンク)は、先月下旬の2試合に、WBCジャパンではなく、福岡ソフトバンクの選手として出場している。こちらも、ホームランは記録していない。

 前回の2017年は、2月下旬から3月上旬にかけて、WBCの直前に5試合を行った。対戦相手は、2月25日のオープニング・マッチが福岡ソフトバンク、28日と1日の壮行試合が台湾選抜、3日と5日の強化試合は、それぞれ、阪神とオリックスだ。

 この5試合で、WBCジャパンは、3本塁打を記録した。山田哲人(東京ヤクルト・スワローズ)、中田翔(当時・北海道日本ハム・ファイターズ/現・読売ジャイアンツ)、鈴木(当時・広島東洋カープ)が1本ずつ打った。

 ただ、中田のホームランは阪神戦、鈴木はオリックス戦だ。5試合中3試合を終えた時点では、山田が台湾選抜戦で打った先頭打者本塁打しかなかった。前回は3試合で1本、今回は3試合で0本。ありとなしでは大きく違うようにも見えるが、その差は1本に過ぎない。

 6年前のWBCで、日本の選手は11本塁打を記録した。中田と筒香嘉智(当時・横浜DeNAベイスターズ/現テキサス・レンジャーズ)が3本ずつ、山田が2本、松田宣浩(当時・福岡ソフトバンク/現・読売)、小林誠司(読売)、菊池涼介(広島東洋)は各1本だ。

 3本塁打の2人とも、WBC直前の5試合で当たっていたとは言い難い。中田は、ホームランを打っているものの、18打数3安打(打率.167)。筒香は、15打数3安打(打率.200)だった。

 なお、日本の選手が過去4度のWBCで打ったホームランについては、こちらで書いた。

「WBCで日本人選手が打ったホームランは計33本。多村、中田、筒香は3本ずつ。内川と松田は2大会連続」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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