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エンジェルスの明るい未来!? AAで継投ノーヒッターを達成した3投手は、いずれも昨年のドラフトで入団

宇根夏樹ベースボール・ライター
チェイス・ソーセス May 13, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月3日、ロサンゼルス・エンジェルス傘下のAA、ロケットシティ・トラッシュパンダズの3投手が継投ノーヒッターを達成した。チェイス・ソーセスが7イニングを投げたのに続き、ルーク・マーフィーエリック・トーレスが1イニングずつを封じた。奪三振は計15(10、2、3)、与四球は計5(1、2、2)。下のツイートの写真は、左から右へ、マーフィー、ソーセス、トーレスに、捕手のザック・ハンファリーズだ。

 この3投手は、いずれも、昨年のドラフトでエンジェルスに指名され、大学からプロ入りした。ソーセスが11巡目・全体321位、マーフィーが4巡目・全体110位、トーレスは14巡目・全体411位だ。

 昨年の夏、エンジェルスは、投手だけを20人指名した。それについては、「めざすは「投手王国」!? エンジェルスが今年のドラフトで指名した選手は、投手が20人、野手はゼロ」で書いた。彼らのうち、最後の指名選手、20巡目・全体591位のマーセロ・ペレスを除く19人がエンジェルスに入団した。

 今シーズン、ソーセスは、AAとメジャーリーグを3往復し、メジャーリーグの7先発は防御率6.59ながら、AAの13先発は防御率2.38を記録している。後者の奪三振率と与四球率は、11.88と2.88だ。マーフィーとトーレスは、AAでリリーバーとして投げ、防御率は2.74と1.72。マーフィーは12ホールド、トーレスは18セーブと6ホールドを記録している。

 19人中、すでにメジャーデビューはソーセスだけ。AAAは誰も経験していない。AAでは、11人が投げている。ドラフトで最初に指名された2人、1巡目・全体9位のサム・バックマンと2巡目・全体45位のカイ・ブッシュは、ともにAAで10先発以上&防御率3.50未満。10先発で防御率3.18と19先発で防御率3.42だ。バックマンは故障者リストに2度入り、奪三振率と与四球率も6.35と5.82とよくないが、ブッシュは9.00と2.64を記録している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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