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ドラフト全体1位の「デビュー年齢トップ5」年長&年少。アッペルの30歳349日は最高齢を更新

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーク・アッペル(フィラデルフィア・フィリーズ)Jun 29, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月29日、マーク・アッペル(フィラデルフィア・フィリーズ)は、初めてメジャーリーグのマウンドに上がった。3点ビハインドの9回表、打者4人に対して計10球を投げ、無失点でイニングを終わらせた。

 アッペルは、2013年のドラフト全体1位だ。4日前に、AAAから昇格した。30歳349日のメジャーデビューは、ドラフト全体1位では最高齢(通常のドラフトのみ)。それまでは、2004年の全体1位、マット・ブッシュ(テキサス・レンジャーズ)が2016年5月13日にデビューした時の、30歳95日が最も高齢だった。

「9年前のドラフト全体1位が、30歳でメジャーデビューへ。史上最も遅いデビューの全体1位になる!?」で書いたとおり、全体1位で指名された当時のアッペルが大学生だったのに対し、ブッシュは高校生だったので、プロ入りからデビューまでの年数は、ブッシュのほうが長い。

 デビュー時の年齢が上の5人と下の5人は、それぞれ、以下のとおりだ。

筆者作成
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 アッペルとブッシュの他に、30代デビューのドラフト全体1位はいない。また、1983年のドラフト全体1位、ティム・ベルチャーは、25歳322日でデビューしたが、ここには含めていない。1983年に指名された時は入団せず、翌年1月のドラフト(セカンダリー・フェイズ)で再び全体1位指名を受け、プロ入りした。

 一方、10代デビューのドラフト全体1位は8人。リスト以外の3人は、ブライス・ハーパー(現フィラデルフィア・フィリーズ)、ティム・フォーリージャスティン・アップトン(現シアトル・マリナーズ)がそうだ。彼らが全体1位で指名されたのは、2010年、1968年、2005年。いずれも、その2年後にデビューした。当時の年齢は、19歳195日、19歳279日、19歳342日だった。

 なお、今シーズンは、3人のドラフト全体1位がデビューしている。こちらの指名は、ロイス・ルイス(ミネソタ・ツインズ)が2017年、アドリー・ラッチマン(ボルティモア・オリオールズ)が2019年、スペンサー・トーケルソンは2020年。デビュー時の年齢は、22歳335日、24歳104日、22歳225日だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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