ターナーのストリークは「41盗塁連続成功」で止まる。歴代最長のコールマンと2位のイチローに届かず
4月24日、トレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)は、1回表に死球で出塁し、そこから二盗を決めた。2022年9月6日にスタートさせた盗塁成功のストリークを41に伸ばし――2022年の5盗塁+2023年の30盗塁+2024年の6盗塁――1993~95年に40盗塁連続成功のティム・レインズを追い抜いた。
その上には、2006~07年に45盗塁連続成功のイチローと、1988~89年に50盗塁連続成功のビンス・コールマンしかいない。
ただ、ターナーのストリークは、41連続盗塁成功から数えて、4イニング後に途切れた。
5回表、2死一、三塁の場面だ。アレック・ボームが一塁、ターナーは三塁にいた。どうやら、ディレイド(時間差)のダブル・スティール(重盗)を仕掛けたらしい。まず、ボームがスタートを切った。それに対し、捕手のタイラー・スティーブンソン(シンシナティ・レッズ)は、二塁へ投げる動作をしたが、送球することなく、右手にボールを持ったまま、腕を振り下ろした。そして、三塁と本塁の真ん中あたりまで来ていたターナーを追っていき、三塁手のジェイマー・キャンデラリオに送球。ボールを受けたキャンデラリオは、ターナーにタッチした。
ターナーは、2022年のオフにロサンゼルス・ドジャースからFAになり、フィリーズと11年3億ドル(2023~33年)の契約を交わした。もっとも、フィリーズ移籍後の盗塁死は、今回が初めてではない。昨年、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第4戦の1回表に、ジョー・マンティプライ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)の牽制球で一塁に戻れず、二塁でアウトになっている。
41盗塁連続成功は、レギュラーシーズンのストリークだ。ちなみに、昨年のWBCは、盗塁も盗塁死もなく、5本のホームランを打った。
レインズも、1993年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第1戦に、盗塁死を記録している。コールマンとイチローは、ストリーク中、ポストシーズンの出場がなかった。
今シーズン、ターナーは、25試合で打率.324と出塁率.378、2本塁打と6盗塁を記録している。