10年前の「ドラフト全体1位と全体2位」がチームメイトに。2人とも、総額1億ドル以上の契約を得る
10年前のドラフトで、カルロス・コレイアは、ヒューストン・アストロズから全体1位指名を受けた。そして、今オフ、アストロズからFAになり、ミネソタ・ツインズと3年1億530万ドル(2022~24年)の契約を交わした。
コレイアが入団したツインズには、バイロン・バクストンがいる。こちらは、2012年のドラフト全体2位だ。コレイアに続き、ツインズに指名された。今オフ、バクストンは7年1億ドル(2022~28年)の延長契約を手にした。
メジャーリーグでチームメイトになった、同じ年のドラフト全体1位と2位は、これまでに3組いる。例えば、1985年のドラフトで指名されたB.J.サーホフとウィル・クラークは、1999年~2000年にボルティモア・オリオールズでともにプレーした。3組の計6人中、ポール・ウィルソン以外の5人は野手だ。
この3組は、いずれも低迷するチームで過ごした。また、揃って活躍したのは、2000年のサーホフとクラークくらいだ。彼らは、トレード・デッドラインの7月31日に、それぞれ別のチームへ放出された。サーホフを獲得したアトランタ・ブレーブスと、クラークを手に入れたセントルイス・カーディナルスは、ディビジョン・シリーズで対戦した。2001~02年にタンパベイ・デビルレイズでチームメイトだったウィルソンとベン・グリーブは、両シーズンとも、基本的には先発投手とライトのレギュラーとしてプレーしたが、ウィルソンの防御率は、2001年も2002年も5点近かった。
ちなみに、6人のうち、ティム・ベッカムはまだ引退していない。先月、ツインズとマイナーリーグ契約を交わした。それについては、「2年続けてマイナーリーグ契約の「ドラフト全体1位」は、今世紀最大の「ハズレ」なのか」で書いた。
コレイアとバクストンは、順調にいけば、これまでの3組とは違う道を歩む。少なくとも、ツインズはそう期待している。そのことは、契約からも窺える。
年平均額は3500万ドル以上と1500万ドル未満なので、倍以上も違うが、総額からすると、どちらも大型契約だ。バクストンがコレイアに差をつけられたのは、ここ数年、故障に泣かされてきたことが大きな理由だろう。2018年以降にツインズが行ったレギュラーシーズンの546試合中、バクストンの出場は215試合に過ぎず、全体の40%にも満たない。だが、昨シーズンの61試合で記録した、打率.306と出塁率.358、19本塁打と9盗塁、OPS1.005は、一時的なものではなく、そのポテンシャルを示している(と思われる)。シーズンを通して、10年前のドラフト・トップ2がラインナップに並び、コレイアが遊撃、バクストンはセンターを守れば、彼らは攻守の両面において、チームを牽引するはずだ。
なお、バクストンの契約については、こちらで書いた。
◆「27歳のエースを放出した球団が、同じ歳の外野手と1億ドルの延長契約を交わす。この動きは矛盾する!?」
コレイアの契約については、こちら。