Yahoo!ニュース

NPB打撃ランキング2019-21。過去3年に100本塁打以上は2人。OPS1.000以上は1人だけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
村上宗隆 August 7, 2021(写真:ロイター/アフロ)

 昨年、岡本和真(読売ジャイアンツ)と村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、それぞれ39本のホームランを打った。岡本の本塁打王(と打点王)は2年連続、村上は初だ。また、岡本は、4年続けて30本以上を記録している。30本以上を2年以上継続している選手は、他にいない。村上の30本以上は、2年ぶり2度目だ。

 ただ、直近3年(2019~21年)の合計本数は、わずかながら、岡本よりも村上のほうが多い。岡本は、2019年と2020年の各31本と2021年の39本を合わせて101本。村上は、36本、28本、39本で、計103本だ。

筆者作成
筆者作成

 その前の3年、2018~20年の本塁打も、100本以上は2人だった。山川穂高(埼玉西武ライオンズ)が114本、ネフタリ・ソト(横浜DeNAベイスターズ)は109本を記録した。彼らは、2019~21年の本塁打ランキングでもトップ5に入っているが、どちらも、直近2年のシーズン本塁打は25本以下にとどまっている。2018~20年については「NPB打撃ランキング2018-20。過去3年に計90本塁打以上は5人、OPS1.000以上は2人」で書いた。

 2018~20年と2019~21年の本塁打トップ10を比べると、ウラディミール・バレンティン中田翔(現・読売)が姿を消し、村上とブランドン・レアード(千葉ロッテ・マリーンズ)がランクインしている。レアードは、2020年のホームランが6本(出場39試合)しかないにもかかわらず、2019~21年の合計67本は、チームメイトのレオネス・マーティンを1本上回った。

 打率トップ4と出塁率トップ4は、順位こそ異なるものの、同じ選手が並ぶ。出塁率.400以上の4人、鈴木誠也(広島東洋カープ)、近藤健介(北海道日本ハム・ファイターズ)、吉田正尚(オリックス・バファローズ)、柳田悠岐(福岡ソフトバンク・ホークス)がそうだ。

筆者作成
筆者作成

 なお、打率や出塁率などは、1000打席以上の57人を対象としている。これは、規定打席の約80%だ。143試合+120試合+143試合=406試合、406試合×3.1=1258.6打席、1258打席×0.8=1006.4打席なので、キリのいい1000打席とした。

 OPSのトップは、1.015の鈴木がトップ。出塁率.433だけでなく、長打率.582も最も高い。OPS=出塁率+長打率だ。

筆者作成
筆者作成

 鈴木は、本塁打、打数/本塁打、打率、出塁率、OPS、打点のいずれも、トップ10にランクインしている。これは、鈴木だけだ。村上と浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)は打率、柳田は本塁打が本塁打と打点が、トップ10に入っていない。

 1000打席以上の57人は、以下のとおり。OPSの順に並べてある。

筆者作成
筆者作成

筆者作成
筆者作成

 MLB編は、こちら。

「MLB打撃ランキング2019-21。過去3年に100本塁打は1人。大谷翔平がトップ10入りしたのは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事