猛虎復活へ。捕手と先発投手を手に入れ、次は大物の遊撃手と超大型契約を交わす!?
デトロイト・タイガースは、ジャスティン・バーランダーとミゲル・カブレラ、マックス・シャーザーらを擁し、2011~14年に地区4連覇を達成した。その後はポストシーズンから遠ざかり、ここ5シーズンはいずれも負け越している。だが、今オフの動きは、雌伏の時は終わった、と言わんばかりだ。積極的な補強を繰り広げている。
まずはワールドシリーズ終了の翌日、マイナーリーガーの三塁手と交換に、シンシナティ・レッズから捕手のタッカー・バーンハートを獲得した。続いて、ボストン・レッドソックスからFAになっていた先発投手、エデュアルド・ロドリゲスと5年7700万ドル以上の契約で合意に達した。
ロドリゲスが加わるローテーションには、20代半ばの3人、ケーシー・マイズ、タリック・スクーバル、マット・マニングがいる。彼らは、2018年のドラフト全体1位と9巡目・全体255位、2016年の全体9位だ。投手のリードも含め、バーンハートはディフェンスに長けているので、若手がバッテリーを組むのに適した捕手だろう。ロドリゲスについては、「今オフ最初の大型契約は5年7700万ドル。シーズン防御率は4.74と高く、通算防御率も4点台だが…」で書いた。
タイガースは、さらに大物を手に入れそうな気配だ。MLBネットワークのジョン・モロシによると、FA市場に出ている遊撃手たち、カルロス・コレイア、マーカス・シミエン、コリー・シーガー、トレバー・ストーリー、ハビア・バイエズ、クリス・テイラーらの代理人たちと、すでに接触しているという。この6選手のうち、シミエンとシーガーはボラス・コーポレーションの顧客だが――シミエンはFAになる直前に代理人を代えた――他の選手の代理人はそれぞれ異なる。ちなみに、コレイアとタイガースのAJ・ヒンチ監督は、ヒューストン・アストロズで選手と監督の間柄だった。
もっとも、こちらも最後のポストシーズン進出は2014年のロサンゼルス・エンジェルスと違い、タイガースの場合は、来年のポストシーズンに進出できればいいが、「本番」は再来年以降、というスタンスのような気がする。2019年のドラフト全体5位と昨年の全体1位、ライリー・グリーンとスペンサー・トーケルソンは、まだメジャーデビューしていない。今シーズン、グリーンはマイナーリーグの2クラスで計124試合に出場し、出塁率.387と24本塁打に加え、16盗塁(失敗1)と三塁打8本も記録した。トーケルソンは3クラスの計121試合で、出塁率.383と30本塁打だ。どちらも、AAAまで昇格しているので、来シーズン中にメジャーデビューするだろう。グリーンはセンター、トーケルソンは一塁と三塁を守る。