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投手・大谷翔平の成績。防御率は120イニング以上のリーグ8位、奪三振率は5位、与四球率は36位…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Sep 26, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、23試合に先発登板し、130.1イニングを投げて防御率3.18を記録した。

 ア・リーグで120イニング――通常の規定投球回の約4分の3――以上を投げた投手は、48人を数える。そのなかで、大谷の防御率は8位に位置する。1位は、防御率2.37のカルロス・ロドーン(シカゴ・ホワイトソックス)。大谷と同じく、ロドーンも規定投球回には達していない。先発24登板で132.2イニングだ。最優秀防御率のタイトルは、防御率2.84のロビー・レイ(トロント・ブルージェイズ)が獲得した。

 大谷は、クオリティ・スタート(6イニング以上&自責点3以下の先発登板)の割合も、60.9%(14/23)と高い。ア・リーグで20先発以上の54人中、大谷よりも高いのは、71.9%(23/32)のレイと62.5%(20/32)のフランキー・モンタス(オークランド・アスレティックス)だけだ。しかも、大谷のクオリティ・スタートは、14先発中13試合が自責点2以下だった。

筆者作成
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 また、大谷の被打率.205と奪三振率10.77は、120イニング以上のトップ5にランクインする。その一方で、与四球率3.04は36位。ワースト13位だ。ただ、前半戦と後半戦に分けると、与四球率は4.70と1.28。大きく改善されている。被打率は.195と.219、奪三振率は11.69と9.81なので、与四球率ほどの大きな違いはない。ちなみに、規定投球回以上のトップは、被打率が.205のランス・マッカラーズJr.(ヒューストン・アストロズ)、奪三振率が12.28のディラン・シース(ホワイトソックス)、与四球率は1.73のネイサン・イオバルディ(ボストン・レッドソックス)だ。

 なお、ナ・リーグのタイトルは、それぞれ、防御率2.43のコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、20勝のフリオ・ウリーアス(ロサンゼルス・ドジャース)、奪三振247のザック・ウィーラー(フィラデルフィア・フィリーズ)が獲得した。規定投球回以上の被打率1位は.185のマックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ/ドジャース)、奪三振率1位は12.61のバーンズ、与四球率1位は1.81のシャーザーだ。120イニング以上の場合、被打率は.164のフレディ・ペラルタ(ブルワーズ)、与四球率は1.55のクレイトン・カーショウ(ドジャース)が1位になるが、防御率と奪三振率は変わらない。

 野手・大谷の成績と順位については、こちらに書いた。

「大谷翔平の各スタッツはリーグ何位!? 本塁打は3位、三塁打は1位、長打は2位、三振はワースト4位…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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