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過去3年とも「全試合出場」の3人。3年連続30本塁打以上と、3年連続出塁率4割以上と、あと一人は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
昨シーズンの全試合出場は、パ・リーグが6人、セ・リーグは4人(写真:アフロ)

 過去3年とも全試合に出場した選手は、3人いる。

 浅村栄斗(現・東北楽天ゴールデンイーグルス)は、2016~17年を含め、5年連続の全試合出場だ。2018年以降は、シーズン30本塁打以上を3年続けている。2018~20年のいずれも30本塁打以上は、他に岡本和真(読売ジャイアンツ)しかいない。

 吉田正尚(オリックス・バファローズ)は、一軍3年目の2018年から全試合に出場。以降の3年とも打率.320以上と出塁率.400以上を記録しているのに加え、2020年はパワーこそダウンしたものの、OPS.955以上も3年続けている(吉田のパワーダウンについては「本塁打が「前年プラス10本以上」の打者と「マイナス10本以上」の打者。大山悠輔は倍増、吉田正尚は半減」で書いた)。過去3年とも打率.320以上は、吉田の他に皆無。3年連続出塁率.400以上は、吉田と近藤健介(北海道日本ハムファイターズ)と鈴木誠也(広島東洋カープ)の3人。3年連続OPS.950以上は、吉田と鈴木だけだ。

 ちなみに、浅村の場合、これらの3つのスタッツを「3年連続」で記すと、打率.260以上、出塁率.370以上、OPS.875以上となる。打率はさておき――個人的には、打率はそう重視していない――出塁率とOPSはこちらも高水準だ。

 あと一人は、中村奨吾(千葉ロッテマリーンズ)。全試合出場は、一軍4年目の2018年からだ。浅村や吉田と違い、過去3年の打撃成績は波が大きい。打率は.284→.232→.249、出塁率は.374→.317→.341、本塁打は8本→17本→8本だ(二塁打は30本→22本→25本なので、他のスタッツと比べると安定している)。ただ、守備に関しては、同じ二塁手の浅村よりも上。また、昨年12月にはキャプテンに就任した。

 一方、2015年から5年続けて全試合に出場していた2人のうち、松田宣浩(福岡ソフトバンクホークス)は、昨シーズン、116試合の出場にとどまった。秋山翔吾は、昨オフに埼玉西武ライオンズからシンシナティ・レッズへ移り、レギュラーシーズンの60試合中54試合に出場した。これにより、継続中の最長は浅村の5年連続となった。

 なお、2019年から全試合出場を2年続けているのは、外崎修汰(埼玉西武)、丸佳浩(読売)、村上宗隆(東京ヤクルトスワローズ)の3人だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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