Yahoo!ニュース

「0」から「99」まで、メジャーリーガーが未使用の背番号は皆無に。最後に残っていたのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミゲル・ヤフーレイ(ニューヨーク・ヤンキース)Feb 20, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月20日、ニューヨーク・ヤンキースは、ミゲル・アンドゥーハーを降格させ、ザック・ブリットンを故障者リストに入れた。そして、入れ替わりに、ベン・ヘラーミゲル・ヤフーレイをアクティブ・ロースターに加えた。昇格した2人のどちらも、この日の試合には登板しなかったが、2016年にデビューしたヘラーは、今シーズンもすでに3試合で投げている。一方、ヤフーレイはキャリアを通して初のメジャーリーグ昇格。近日中にデビューするはずだ。

 それとともに、「0」から「99」まで、メジャーリーガーが未使用の背番号はすべてなくなる。ヤフーレイの背番号は「89」だ。MLB.comのデビッド・アドラーが、ベースボール・リファレンスのデータを用いた記事で紹介している。

 それによると、昨シーズンが終わった時点では、「86」と「92」も使用されたことがなかったという。だが、昨シーズンは背番号「61」だったヘネシス・カブレラ(カーディナルス)が、今シーズンは「92」で登板。カーディナルスの背番号「61」は、8月16日にデビューしたセス・エレッジが使用している。また、エレッジの翌々日に、同じくカーディナルスからデビューしたヘスス・クルーズは、背番号「86」だ。カブレラとクルーズは、それぞれの背番号でプレーした最初のメジャーリーガーとなり、「89」が最後の未使用として残された。

 背番号には、不透明な部分もある。1シーズンにメジャーリーグとマイナーリーグを行ったり来たりする選手が、昇格のたびに違う背番号のユニフォームを着ていることもあるので、非常にわかりにくい。けれども、ベースボール・リファレンスのデータは、背番号に限らず、精度が高い。

 もっとも、背番号「86」「89」「92」のいずれも、初めて使用されたわけではない。ユニフォームを着ているのは、選手だけではない。例えば、ロサンゼルス・エンジェルスのベンチ・コーチ、マイク・ガイエゴの背番号は「86」だ。シンシナティ・レッズでは、アシスタント・コーチのクリスチャン・ペレスが背番号「89」、ブルペン捕手のネイト・アービングは背番号「92」を使用している。3人とも、今シーズンからではないし、これらの背番号の使用者は他にもいる。過去も含めれば、もっと人数は増える。

 ちなみに、ヤンキースで選手が使用したことのない背番号は、ヤフーレイの「89」を除いても、まだ10以上が残っている。「76」「78」「80」「81」「83」「86」「87」と、「92」から「98」までがそうだ。

 なお、ヤンキースの永久欠番については、こちらで書いた。

ヤンキースに一桁の背番号が復活。「1」から「9」はすべて欠番だが…

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事