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史上最悪のメジャーデビュー!? 初登板で4本続けてホームランを打たれる

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロエル・ラミレス(手前)とヨアン・モンカーダ Aug 16, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月16日、シカゴ・ホワイトソックスの打者4人が、連続ホームランを記録した。5回裏、2死二、三塁の場面でヨアン・モンカーダがホームランを打ち(写真)、ヤズマニ・グランダルホゼ・アブレイユイーロイ・ヒメネスが続いた。4者連続ホームランは史上最長タイ。彼らが10組目だ。

 打たれたロエル・ラミレス(セントルイス・カーディナルス)は、この試合がメジャーリーグ初登板だった。5回裏からマウンドに上がり、三振とヒット2本の後、二盗を試みた走者を捕手が刺して2死までこぎ着けたが、四球とワイルド・ピッチで二、三塁となり、そこから4本続けてホームランを打たれ、イニングを終えられずにマウンドを降りた。

 1登板で打者4人に続けてホームランを打たれたのは、ラミレスが6人目だ。ただ、過去の5人は、いずれも初登板ではなかった。山口俊(トロント・ブルージェイズ)のように、初登板で1アウトも記録できなかった投手もいるが、インパクトはラミレスの方が大きい気がする。

 なお、ラミレスからホームランを打った4人のうち、最初の3人はキューバで生まれた(4人目のヒメネスはドミニカ共和国生まれ)。MLBスタッツによれば、キューバ生まれの3人が続けてホームランを打ったのは、史上初だという。キューバン3人が続くラインナップ自体、そうあることではないが、半月前に「シカゴのチームが組んだ史上初の打線は、1番から4番までキューバ出身。そこにコラスは入っていないが…」で紹介したとおり、ホワイトソックスは例外だ。

 過去9度の4者連続ホームランについては、こちらに書いた。

史上9度目の「4者連続ホームラン」。菊池雄星が3人に続けて打たれた翌日に

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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