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ベースボール映画で「主人公の母親を演じた女優」の息子が、現実の世界でメッツに入団

宇根夏樹ベースボール・ライター
メトロドーム April 6, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・メッツが、ドラフト全体19位で指名した高校生外野手、ピート・クロウ-アームストロングと契約を交わした。

 クロウ-アームストロングの両親は、どちらも俳優だ。母はアシュリー・クロウ、父はマシュー・ジョン・アームストロング。2人ともテレビ・ドラマが中心だが、アシュリーは映画にも出演している。1994年に公開された「リトル・ビッグ・フィールド(Little Big League)」では、主人公の少年の母親役を演じた。

 この映画には、後に殿堂入りするランディ・ジョンソンケン・グリフィーJr.イバン・ロドリゲスの3人をはじめ、多くの現役メジャーリーガーが本人役で出演。本人役ではないが、1986~87年に阪急ブレーブスで「アニマル」として投げたブラッド・レスリーも、投手として出ている。

 アシュリーは映画において、メジャーリーガーの母親を演じたわけではない。主人公の少年は、選手としてプレーするのではなく、ミネソタ・ツインズのオーナーと監督を務める。また、当時のツインズはメトロドームを本拠地としていて、映画でもそうだったが、2010年にターゲット・フィールドへ移った。

 数年後にはピートがメジャーデビューし、アシュリーはメジャーリーガーの母親になるだろう。かなり先のことではあるが、映画と同じように、メジャーリーグの監督の母親となるかもしれない。

 また、メッツには、俳優の息子が他にもいる。2年前のドラフトで19巡目・全体560位指名を受けて入団した、右投手のトミー・ウィルソンは、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でビフを演じたトーマス・ウィルソンの息子だ。まだメジャーデビューはしておらず、昨シーズンはA+とAAで投げた。

 トミーは1996年生まれの24歳、左投左打のピートは2002年生まれの18歳。年齢は少し離れているものの、マイナーリーグあるいはメジャーリーグの試合で、チームメイトとして同時にフィールドに立ってもおかしくない。

 なお、トミーの入団については、こちらで書いた。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する名悪役の息子がメッツに入団

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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