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「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場する名悪役の息子がメッツに入団

宇根夏樹ベースボール・ライター
BTFに登場したデロリアンのレプリカ 24 Oct 2010(写真:Shutterstock/アフロ)

 6月20日、ニューヨーク・メッツがトミー・ウィルソンと契約した。ウィルソンはカリフォルニア州立大フラトン校の右投手だ。大学のホームページに掲載されているプロフィールによると、本人はクレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)をモデルとしているという。ドラフト最終日の6月6日に、メッツから19巡目・全体560位で指名された。

 指名順位からすれば、そう注目される選手ではない。カリフォルニア州立大フラトン校に限っても、7人中6番目の指名だ。

 ただ、彼の父親のトーマス・ウィルソンは、その名前は知られていなくても、日本でも有名な人物だ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で、彼はビフ・タネンを演じた。シリーズ3作目でさえ、公開されたのは息子が生まれる6年前だが、今もビフ(とその孫や先祖)の強烈な印象は色褪せていない。

 ドラフトで指名された息子に、ビフ(を演じたウィルソン)は祝福のツイートをしている。

 映画に出てきたスポーツ年鑑にも、息子のベースボールのキャリアは記されていないが、数年後にメジャーリーグで投げる日が待ち遠しい。その際の登場曲には「パワー・オブ・ラブ」や「ダブルバック」などを選んでほしい。

 カリフォルニア州立大フラトン校出身の現役メジャーリーガーは、ジャスティン・ターナー(ドジャース)やカート・スズキ(アトランタ・ブレーブス)をはじめ、10人以上を数える。彼らのドラフト順位は、そのほとんどがウィルソンより上だが、クリス・デベンスキー(ヒューストン・アストロズ)は2011年の25巡目・全体771位だ。デベンスキーはセットアッパーとして投げていて、昨年はオールスター・ゲームに選出された。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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