「昭和」と「平成」を駆け抜けたスピードスター。両元号でそれぞれ150盗塁&20三塁打を記録
日本プロ野球で300盗塁以上を記録した29人のうち、歴代1位の福本豊(1065盗塁)をはじめとする16人は、平成の幕が開く前に引退した。一方、歴代9位タイの赤星憲広(381盗塁)ら6人は、昭和が終わってからキャリアをスタートさせた。
残る7人は、昭和から平成にかけて盗塁を決めた。そのなかで、合計の盗塁数が最も多いのは歴代5位の高橋慶彦(477盗塁)だが、そのほとんどは昭和だ。昭和の451盗塁に対し、平成は26盗塁に過ぎない。昭和と平成にそれぞれ150盗塁以上は、264盗塁と151盗塁の大石大二郎(通算415盗塁/歴代7位)と、202盗塁と161盗塁の西村徳文(通算363盗塁/歴代14位タイ)だけだ。
昭和と平成に盗塁王も、この2人しかいない。タイトル獲得は4度ずつ。昭和に3度、平成に1度も同じだ。昭和62年(1987年)は41盗塁で並び、パ・リーグの盗塁王を分け合った。
また、大石は三塁打を、昭和に41本、平成に22本打っている。他に、両元号のいずれでも20本以上は、27本と28本の松永浩美のみ。西村は平野謙と同じく19本と24本で、松永と平野は平成の盗塁数が100に届かなかった。
大石も西村も、昭和と平成を駆け抜けたスピードスターではあるが、一方を選ぶとすれば、どちらの元号でも150盗塁&20三塁打の大石に軍配を上げたい。
平成と新元号でそれぞれ150盗塁&20三塁打が最も有望なのは、西川遥輝(北海道日本ハムファイターズ)だろう。現在26歳の西川は、150盗塁と20三塁打を達成している現役選手のなかで最年少。4月末までに到達しそうな選手を含めても、西川より年下はいない。7シーズンで226盗塁と40三塁打を記録していて、平成に3度の盗塁王は、昭和に3度獲得した大石(と西村)と共通する。
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