『フォートナイト』等のオンラインゲームで子どもに起きている5つのトラブルと保護者がすべき対策とは

オンラインゲームで子どもの間で起きている5つのトラブルとは(写真:アフロ)

コロナ禍で子どものネット・ゲーム利用時間が増加しており、それに伴ってオンラインゲームの問題も増加している。中でもよく話題となるのが、『フォートナイト』などのバトルロイヤル系ゲームだ。どのような問題が、なぜ起きるのだろうか。『フォートナイト』を例に、トラブル事例とそれに対して保護者ができる対策までをご紹介したい。

小中学生に大人気も「学校で禁止」

小学生を対象としたゲムトレのゲームに関するアンケート調査(2020年6月)によると、小学生が一番遊んでいるゲームタイトルは『フォートナイト』(22.1%)だった。『フォートナイト』などのオンラインゲームで遊んでいる小中学生はとても多く、ある講演先の中学校では1年生の3分の1ほどが利用していた。

『フォートナイト』は、オンラインで100人まで戦え、最後の生き残りをかけて戦うバトルロイヤル系ゲームだ。

近年、『フォートナイト』の他、『荒野行動』『エーペックスレジェンズ』などのバトルロイヤル系ゲームは小中高校生などの子どもの間で人気となっているが、トラブルが多発していることでもよく知られる。これらのゲームの多くは、ボイスチャットできる、つまり話しながらプレイできるという特徴がある。

子どもの間でトラブルが多発し、問題が学校に持ち込まれる例は増えている。「学校で禁止にしてほしい」と保護者から訴えられたり、実際に禁止となった学校もあるほどだ。

暴言からの仲間はずれ、いじめ問題

このようなオンラインゲームきっかけに、どのようなトラブルが起きているのだろうか。

トラブルは、主に「子ども自身の暴言」「仲間はずれなどのいじめや人間関係トラブル」「高額課金」「長時間プレイなどの依存問題」「知らない人とプレイすることでの個人情報漏洩や出会い系被害」の5つに大別される。

「子ども自身の暴言」「仲間はずれなどのいじめや人間関係トラブル」はつながっている。子どもがゲームで悪口や暴言を吐くようになり、その結果いじめや人間関係トラブルにつながる例はとても多いのだ。

「子どもがボイスチャットで『死ね、消えろ』と口汚く罵り合いをしている姿を見てショックを受けた」と、ある小学生男児の母親はショックを隠さない。「ボイスチャットができない子がグループにいるみたいで、その子の悪口を堂々と言っていたこともある。『キックされた』とか落ち込んでいたこともあるし、もうやらせたくない」

「キック」、つまりグループから外されて、仲間はずれになったという話も多い。チームプレイで生き残りをかけて争うため、下手だという理由でグループから「キック」されてしまうのだ。これが、学校での仲間はずれやいじめにつながる例もある。

暴言やいじめ問題は、そもそも殺し合いをするバトルロイヤル系ゲームなので起きやすいことは知っておくべきだろう。後ほど述べる通り、たとえば『フォートナイト』の対象年齢はCEROで15歳以上だ。このような問題が起きるため、このようなレーティングなのだ。自分の子どもが暴言やキック問題などを周囲に影響されずにスルーできるのかどうか考えた上で、利用させる必要があるだろう。

友だちの目を気にしてスキンに高額課金へ

「高額課金」問題もよく起きている。「子どもが親に隠れて数万円課金していた」「子どもが課金したいと泣く」「課金していないからと友だちにバカにされた」などと聞くが、このようなことはなぜ起きるのだろうか。

『フォートナイト』では、ログインする度にキャラクターの性別や肌の色などがランダムに変わってしまう。「スキン」で見た目を好きなものに固定するためには、課金が必要な仕組みとなっている。

ゲーム上では友だちとコミュニケーションするため、友だちの目が気になり、見た目を自分らしいかっこいいものにしたいという意識が働く。それ故、子どもたちがこぞって課金し始めるということになる。

2段階認証を有効化することで、ギフト機能で友だちに購入したコンテンツをプレゼントできるようになる。友だちに好かれようとして周囲に配りまくっている子もいるという。

ゲームに課金したくなるような仕組みがあることを知り、あらかじめ子どもと課金について話し合っておく必要があるだろう。課金の有無、金額などは家庭によって決め、隠れて課金することがないよう見守りたい。同時に、課金しないことが悪いことではないことも合わせて指導できるといいだろう。

知らない人とはプレイしないことが大切

友だちとつながってボイスチャットしながらチームプレイをするため、「長時間プレイなどの依存問題」にもつながりやすい。

やめられなくなった小学生に理由を聞いてみたところ、「1位を取りたい。やられて悔しいからもう一度戦いたくなる」「友だちがいるから、途中でやめたり抜けたりしづらい」などと言っていた。

プレイ時間が長くなりがちなときは、ボイスチャットでプレイしているときに、相手に聞こえるように保護者が「ご飯よ」「寝る時間よ」などと声をかけると効果があるようだ。「相手の子も親の声を聞いて『やばい』と思うみたいだし、何より自分の子どもが嫌がってすぐに切るようになった。『親が聞いている』と思うと、暴言なども減る気がする」とある保護者はいう。

「知らない人とプレイすることでの個人情報漏洩や出会い系被害」は、重大な被害が起きていることを保護者が知っておくべきだ。オンラインゲームで子どもが知らない人とプレイして親しくなり、呼び出されて誘拐されたり、性被害に遭う事件も起きている。子どもは、たとえ相手が知らない大人でも、一緒にゲームをしてボイスチャットで話すことで親しみがわき、友だちという感覚に陥ってしまうのだ。

ゲームではゲーム名でプレイすることが多いものだが、ボイスチャットで本名を呼ばれてしまい身元バレした子がいるという。

対策だが、「個人情報を言わない」約束だけでは、実は十分ではない。言わない約束をしていたのに、ボイスチャットをしているうちに話してしまった小学生がいる。会話できるのだから、甘い言葉で子どもから情報を引き出すことは簡単だと考えた方がいい。

被害を防ぐためには、そもそも知らない人とはプレイしない約束にするのが一番確実だ。安全のためには、リアルで知っている相手とのみつながれる設定でプレイするのがおすすめだ。もし知らない人とプレイさせるのであれば、絶対に個人情報は言わせず、会いに行かせないように保護者がしっかり見守ってほしい。

CEROによる年齢区分には意味がある

『フォートナイト』が子どもに人気がある理由はいくつかある。同ゲームは、Switchやスマートフォンなど、プレイできるプラットフォームが多い。その上、無料でプレイできる。「無料だから」とダウンロードしてしまった保護者はとても多いようだ。その結果プレイしている子どもが多くなり、より一層始めやすくなるという循環が生まれているというわけだ。

男児に人気の『コロコロコミック』や、HikakinGamesでも同ゲームは取り上げられており、YouTubeの実況動画も多いため、低年齢の子どもが知ったり、プレイしたいと思う土壌は整っている。

しかし、既に述べたとおり、『フォートナイト』はCEROで15歳以上対象にレーティングされたゲームだ。15歳以下の子どもには、性表現系、暴力表現、反社会的行為表現系、言語・思想関連表現系で問題とされるという意味だ。年齢区分にはそれだけの意味があり、守ったほうが安心だ。それでもやりたい、やらせたいのであれば、保護者による見守りは必須と考えてほしい。

CEROの年齢区分マーク
CEROの年齢区分マーク

CEROのレーティング対象となる表現項目
CEROのレーティング対象となる表現項目

コロナ禍の休校中は、「友だちと会えないから、オンラインゲームでのボイスチャットで話していた」という小学生がいた。ゲームは娯楽だけでなくコミュニケーションの場にもなっており、プレイすることが悪いわけではない。ただし保護者は、子どもには既に説明したような様々なリスクがあることを知り、対策や教育を施した上で使わせるべきだろう。

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