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リーグ史上初、兄弟が先発投手として対決 兄26歳左腕、弟24歳右腕の顔合わせ<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
先発対決の兄キム・ジョンビン(左)と弟キム・ジョンイン(写真:SSGランダーズ)

9日の韓国KBOリーグは、前日に大気汚染の影響で中止となった4カードがダブルヘッダーで編成され、全9試合が行われました。1日で9試合開催は過去最多です。

SSGランダーズ-キウムヒーローズ(インチョン)のダブルヘッダー第2試合、両チームの先発はSSGがキム・ジョンビン、キウムはキム・ジョンイン両投手でした。この2人は2歳違いの兄弟。兄弟の先発投手対決は、今季が40年目となるKBOリーグ史上初です。

SSGの先発、兄で26歳の左腕キム・ジョンビン投手は、2回に2死満塁、3回に無死満塁のピンチを迎えるも、いずれも無失点で切り抜けました。

一方の弟、キウムのキム・ジョンイン投手は、カーブとチェンジアップで打者のタイミングを外して空振りを誘うも、1回に3番チェ・ジョン選手のソロアーチで1失点。3回には4番チョン・ウィユン選手のタイムリーと、6番オ・テゴン選手の内野ゴロの間に三塁走者が生還し、この回2点を喫しました。

兄、弟ともにこの日は3回でマウンドを降り、兄のキム・ジョンビン投手は70球を投げて5つの三振を奪い、被安打2、四死球5を与えるも無失点。弟のキム・ジョンイン投手は76球を投げて4奪三振。被安打3、四死球3、失点3でした。

試合は4-3でSSGが勝利。両投手に勝ち負けはついていません。兄キム・ジョンビン投手の通算成績は61試合1勝2敗1セーブ10ホールド、弟キム・ジョンイン投手は26試合1勝3敗です。

◆「現役の兄弟選手は12組」

韓国野球委員会(KBO)の2021レコードブックに記載の、現役の兄弟選手は11組。しかし、この中にこの日先発した両投手は含まれておらず、KBOリーグには12組の兄弟が在籍していることがわかっています。

野手の兄弟では昨季9月、SSGのチェ・ジョン(兄)、チェ・ハン(弟)の兄弟がともに一発を放ち、史上初の同一投手からのアベック弾を記録しました。

(関連記事:史上初、兄と弟が同じ投手からホームラン 全打点を兄弟で叩き出す

また、NPBの直近の兄弟登板では、先発ではありませんがヤクルトのアルバート・スアレス投手(兄)、阪神のロベルト・スアレス投手(弟)が昨季10月に同一試合で登板しています。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

KIAタイガースとのダブルヘッダー第1試合、6回表にキム・インテ選手の代走で出場。その裏からライトの守備に入りました。8回表の先頭打者で打順が回りましたが、ホ・ギョンミン選手が代打で登場し、退いています。

第2試合では7回表、キム・ジェファン選手の代走で出場。その裏、ライトの守備に入りました。9回表、先頭打者として打順がまわり、結果はセカンドベース寄りのショートゴロでした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全9試合の結果です。10日は試合がありません。

◇5月9日(日)の結果

・LG 11 - 1 ハンファ(チャムシル)

 ダブルヘッダー第1試合

 勝:イ ミンホ

 敗:キム ミンウ

・LG 4 - 5 ハンファ(チャムシル)

 ダブルヘッダー第2試合

 勝:キム ボムス

 敗:ハム ドクチュ

・SSG 4 - 1 キウム(インチョン)

 ダブルヘッダー第1試合

 勝:チェ ミンジュン

 敗:ヨキッシュ

・SSG 4 - 3 キウム(インチョン)

 ダブルヘッダー第2試合

 勝:キム テフン

 敗:ヤン ヒョン

・KT 11 - 16 NC(スウォン)

 ダブルヘッダー第1試合

 勝:パク チョンス

 敗:ソ ヒョンジュン

・KT 9 - 5 NC(スウォン)

 ダブルヘッダー第2試合

 勝:ペ ジェソン

 敗:キム ジンホ

・サムスン 8 - 6 ロッテ(テグ)

 勝:シム チャンミン

 敗:ク スンミン

・KIA 3 - 5 トゥサン(クァンジュ)

 ダブルヘッダー第1試合

 勝:イ スンジン

 敗:チョン ヘヨン

・KIA 9 - 0 トゥサン(クァンジュ)

 ダブルヘッダー第2試合

 勝:ユ ヒグァン

 敗:キム ユシン

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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