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リーグ最多のホームランは12本のままだが、早くも40打点に到達する。シーズン37試合目

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)May 12, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月12日を終え、ナ・リーグの本塁打トップ3は、選手も本数も、前日と変わっていない。12本塁打のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)と11本塁打のテオスカー・ヘルナンデス(ロサンゼルス・ドジャース)は、ホームランを打たず、11本塁打の大谷翔平(ドジャース)は、試合に出場しなかった。11本目のホームランを記録した選手は、いなかった。

 だが、オズーナは、6回表と8回表のシングル・ヒットで1打点ずつを挙げ、シーズン40打点に到達した。こちらのリーグ2位と3位、33打点のテオスカーと32打点のアレック・ボーム(フィラデルフィア・フィリーズ)は、この日、打点を記録していない。ちなみに、ア・リーグでは、トップに並んでいた3人のうち、ホアン・ソト(ニューヨーク・ヤンキース)が1打点を挙げ、リーグ単独トップに立ったが、オズーナと比べると、6打点少ない。

 ここまで、オズーナは、チームの試合数よりも多くの打点を挙げている。ブレーブスは、37試合目を終えたところだ。このペースで打点を積み重ねていくと、ナ・リーグとア・リーグにおける、シーズン打点の歴代トップ20ランクインする。

 歴代最多は、ハック・ウィルソン(1930年)の191打点。歴代21位は、サミー・ソーサ(2001年)の160打点だ。2人とも、シカゴ・カブスの選手として記録した。

 今世紀に入ってから、1シーズンに160打点以上を挙げた選手は、23年前のソーサしかいない。150打点以上も、他には、156打点のアレックス・ロドリゲス(2007年)と150打点のミゲル・テハダ(2004年)だけ。昨シーズン、マット・オルソン(ブレーブス)が記録した139打点は、ミゲル・カブレラ(2012年)と並び、2010年以降では最も多い。

 ただ、オズーナのペースは、これからダウンする可能性もある。

 37試合で40打点に到達は、見落としがなければ、ブレーブスでは、1959年と1970年のハンク・アーロン、どちらも35試合目に次ぐ。アーロンは、打点王を4度獲得しているが、シーズン打点の歴代トップ20には入っていない。自己最多は、1957年の132打点だ。1959年と1970年は、123打点と118打点。両シーズンとも、打点王にはなっていない。

 なお、ア・リーグでは、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)がシーズン13本目のホームランを打った。それについては、こちらで書いた。

「今月の6安打はすべてホームラン。単打と二塁打と三塁打はなし。シーズン13本塁打は両リーグ・トップ」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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