菅首相が会見 東京に4度目の宣言(全文1)接種の進む市町村に多く配分
菅義偉(よしひで)首相は8日夜、官邸で記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「菅首相が会見 東京に4度目の「緊急事態宣言」(2021年7月8日)」に対応しております。 【動画】菅首相が会見 東京に4度目の「緊急事態宣言」(2021年7月8日) ◇ ◇
沖縄県の緊急事態宣言は延長
司会:ただ今より菅内閣総理大臣の記者会見を行います。初めに菅総理から発言がございます。それでは総理、よろしくお願いいたします。 菅:今月3日、静岡県熱海市で発生した土石流は、これまでに9名の方の死亡が確認されるなど甚大な被害が発生をしております。また、国内各地でも被害が発生しています。亡くなられた方々のご冥福をお祈りをするとともに、被害に遭われた全ての皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。熱海市では現在も20名を超える方々の安否が確認できていないとの報告を受けており、警察、消防、海上保安庁、自衛隊が2000名を超える態勢で懸命に救助活動に当たっております。引き続き速やかな救助と被災者の支援に全力を挙げてまいります。 先ほど新型コロナ対策本部を開催し、東京都に緊急事態宣言を発出すること、沖縄県の緊急事態宣言は延長することとし、期間をそれぞれ8月22日までとすること、まん延防止等重点措置については埼玉県、千葉県、神奈川県、大阪府について8月22日まで延長し、北海道、愛知県、京都府、兵庫県、福岡県について7月11日をもって終了することを決定いたしました。
感染者数は明らかな増加に転じている
4月の初旬より措置を続けてまいりましたが、この間、ワクチンの接種が大幅に進展をし、全国の多くの地域において新規感染者の減少が続いております。重症者数も大幅に減少し、医療の現場からは負担が軽減されてきたという声も聞こえてきます。自衛隊および医療従事者の皆さんに心より感謝を申し上げます。 こうした中でも、残念ながら首都圏においては感染者の数は明らかな増加に転じています。その要因の1つが人流の高止まりに加えて、新たな変異株であるデルタ株の影響であり、アルファ株の1.5倍の感染力があるとも指摘されています。デルタ株が急速に拡大することが懸念をされます。 一方で感染状況には、従来とは異なる明らかな変化が見られています。東京では重症化リスクが高いとされる高齢者のワクチン接種が70%に達する中、一時は20%を超えていた感染者に占める高齢者の割合は5%程度までに低下しています。それに伴い重症者用の病床利用率も30%台で推移するなど、新規感染者が増加する中にあっても重症者の数や病床の利用率は低い水準にとどまっております。 しかしながら東京の感染拡大は全国に広がりうるものであります。夏休みやお盆の中で多くの人が地方へ移動することが予想されます。ワクチン接種が大きく進み、新型コロナとの闘いにも区切りが見えてきた中で、ここで再度、東京を起点とする感染拡大を起こすことは絶対に避けなければなりません。そうした思いで、先手先手で予防的措置を講ずることとし、東京都に緊急事態宣言を今ひとたび発出する判断をいたしました。措置の期間はお盆明けの8月22日までといたしますが、ワクチンの効果がさらに明らかとなり、病床の状況などに改善が見られる場合には前倒しで解除をすることも判断をいたします。 前回の宣言を解除してから3週間で再び宣言に至り、国民の皆さまにさまざまなご負担をお掛けすることは大変申し訳ない思いであります。しかしながらこの期間を乗り越えて、必ず安心の日常を取り戻すとの決意で取り組んでまいります。 具体的には東京・沖縄では、飲食による感染リスクをあらためて封じ込めるために、飲食店における酒類の提供を一律に停止いたします。まん延防止措置の対象となる地域でも酒類の提供は原則停止とし、地域の状況に応じて判断をいたします。飲食店に対する協力金の支給の遅れもあり、営業や時間の短縮や酒類の提供のルールにご協力いただけない店舗が増えているとのご指摘もあります。