菅首相が会見 東京に4度目の宣言(全文1)接種の進む市町村に多く配分
歴史に残る大会を実現したい
今回の大会は多くの制約があり、これまでの大会と異なりますが、だからこそ安心・安全な大会を成功させ、未来を生きる子供たちに夢と希望を与える、歴史的な、歴史に残る大会を実現したいと思います。 昨年来、一進一退の感染対策が続き、国民の皆さまにはその度にご迷惑をお掛けしてまいりました。未知の敵との闘いは私にとっても心が休まるときはありません。しかし、ワクチンによって、変異株であっても発症や重症化を大きく防ぐことができます。治療薬の開発も進んでいます。今、必要なことは、感染を抑えながら1人でも多くの方にワクチンを接種していただくことです。それによって新型コロナとの闘いに終止符を打って、安心できる日常を必ず取り戻すことができると信じています。皆さま方のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。 司会:それでは、これから皆さまよりご質問をいただきます。尾身会長におかれましては所定の位置にお進みください。ご質問の内容によりまして、尾身会長にもご説明いただきます。指名を受けられました方はお近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、所属とお名前を明らかにしていただいた上で、1問ずつご質問をお願いいたします。まず、幹事社からご質問をいただきます。北海道新聞、佐藤さん、どうぞ。
対策はタイミングが遅く、内容も不十分だったのでは
北海道新聞:北海道新聞の佐藤です。総理にお伺いします。東京は4度目の緊急事態宣言です。国内では、まん延防止措置や緊急事態が解除されない状況が実に3カ月続いています。総理は毎回、感染を抑え込むと訴えていますが、約束は果たされず、いつまでこんな生活がだらだら続くのかと、国民の疲労や不信感はピークに達しています。政府のこの間の対策は、感染拡大の見通しの甘さから1つ1つのタイミングが遅く、内容も不十分だったのではないでしょうか。自らの責任と併せて認識を伺います。 また、度重なる宣言でその効果が薄れていると思いますが、今回の対策で実効性は十分なのか、今回が最後の宣言と言い切れるのか、お示しください。さらに、いつになったらわれわれは普通の生活に戻れるのか、その見通しを総理の言葉で国民に語ってください。よろしくお願いします。 菅:まず、今年に入って二度の緊急事態宣言をお願いをしておりますが、毎回、感染者数や病床の状況、ここについて判断を行い、飲食を中心にできる限り的を絞って早期に感染をピークアウトさせる、そのために取り組んできました。その中で国民の皆さんや事業者の方々には大変ご迷惑をお掛けし、また、ご協力を賜っておりますことに感謝を申し上げます。 こうした一進一退の状況から脱して、感染対策の決め手となるのがワクチンだと思っています。7月末までには希望する65歳以上の高齢者の皆さんに2回接種、全国で終えられる、その予定であります。また、これ、世界を見てみましても、世界は日本よりもはるかに厳しいロックダウンを行う、そして外出禁止、罰金、そうした厳しい状況にあっても、何回となく同じことを繰り返してきているということも事実じゃないでしょうか。まさにそういう意味で、ワクチンを接種することによって、かつての日常を取り戻すことができるというふうに思っています。 ですから、東京の新規感染者、今、増加をしています。高齢者の感染や重症者が少ない、こうしたことは明らかに高齢者の皆さんに接種を始めていますから、そこは大きく変わっていることだというふうに思っています。また、東京から全国に飛び火をすることがないように、大変、心苦しい判断でありましたけれども、今回、緊急事態宣言を発出をさせていただきました。こうしてワクチン接種が進み、効果が現れるまで、全国的な感染爆発を防ぐための措置としてご理解をいただきたいというふうに思います。