日銀・黒田総裁会見4月27日(全文2)2%達成が24年度以降でも致し方がない
日銀の黒田東彦総裁は金融政策決定会合後の27日午後、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは、「日銀・黒田総裁が記者会見(2021年4月27日)」に対応しております。 【動画】日銀・黒田総裁が記者会見(2021年4月27日) ◇ ◇
22年度GDPの予測の背景を聞きたい
ロイター:ロイターの木原ですけれども、2点あります。1点目は2022年度のGDPの成長率予測、ずいぶん上方修正されて、21年度は1月対比ではそれほど修正されていないと。このわりと強めな2022年度のGDPの予測の背景について伺いたいのが1点目です。 2点目について、特にFedを中心に主要中銀の中では、世界経済の回復見通しはワクチンの接種が順調に進んでいる中、インフレの期待、成長率の強まりを受けて、市場の一部で早めに出口を見せる動きもあるんですけれども、すぐには出口には向かえないというのはFedのパウエル議長も明確にしていますが、一方で各国、成長やコロナ後からの回復にばらつきが見られると金融政策の方向性も少し変化が出てくると思われるんですが、そうした場合、これまではわりと統一方向で緩和姿勢だった中銀の姿勢によって為替が安定していたと思うんですけれども、市場の動きにこうした変化、各国中銀の動きの違いがどう影響を与えるのかお願いします。 黒田:2022年度の成長見通しというのが、失礼しました。2021、2022と上方修正しているわけですけれども、特に2022年度の成長見通しは前回の見通しに比べますと、0.6%ポイント上方修正しているということで、かなり上にいっているわけですけれども、それでも2.4%の成長っていうことですので、なんかすごく強い見通しをしたというよりも、かなり自然な形でこういうふうになっていくというふうにみているんだと思います。 これは第一には冒頭申し上げたように、世界経済の回復の傾向がかなり明確になってきて、世界貿易、あるいは世界生産はもうコロナ前の水準に近づいているっていうか、もうコロナ前の水準に達しているわけですけれども、そうした下でわが国の輸出も生産も増加を続けていると。 そういうことで企業収益も改善し、設備投資も底堅い状況が続いているということがありますので、2021年度はこの2020年度のマイナスからの回復っていうことで、4%の成長となっており、2022年度は2.4%になっていますけれども、いわば2020年度に落ち込んだ分を、2021年度に取り返して、そしてさらに2.4%の成長というふうに見込んでいると。それは今申し上げたような世界経済の回復の状況、あるいはわが国の生産、あるいは企業設備投資等の動向を踏まえて見通したものであるというふうに考えております。