ミャンマーで拘束 ジャーナリストの北角さんが会見(全文2完)虚偽の調書が作成されていた
ミャンマーで拘束され、その後解放されたフリージャーナリストの北角裕樹さんは21日午前、日本外国特派員協会主催でオンライン記者会見を行った。 【動画】ミャンマーで拘束・解放 ジャーナリストの北角裕樹さんが会見(2021年5月21日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「ミャンマーで拘束・解放 ジャーナリストの北角裕樹さんが会見(2021年5月21日)」に対応しております。 ◇ ◇
虚偽の自白の強要を迫られたことは
司会:(英語) TBSテレビ:今日はどうもありがとうございます。TBSテレビの【マスオ 00:46:02】と申します。2点お伺いさせてください。まず1点なんですが、北角さん自身に対する取り調べについて、もう少し具体的にお伺いできればと思うんですが。暴力を受けたことはなかったということだったんですけれども、取り調べの中で例えば自白の強要を迫られたりとか、虚偽の自白の強要を迫られたりとか、こういうふうに言えばちょっと解放が早まるよとか、そういったことはなかったのか。加えて、この取り調べというのは拘束されてる期間中にどのぐらいの頻度で、どのぐらいの時間続いていたのか。例えば休憩だったりとか昼食とか、そういったところでも不当な扱いというのはなかったのか教えてください。 2点目ですが、この一連のクーデターの中で二度逮捕されていますけれども、一度目の逮捕、釈放のあとの活動について伺えればと思います。例えば監視状況、監視下になかったのかとか、ジャーナリストとしての活動をどの程度できていたのかというのをお伺いできればと思います。以上です。
身に覚えのないことを再三聞かれるように
北角:まず1つ目からお答えします。取り調べは会議室のような場所で、警察官、入国管理局、合わせて7、8回の取り調べがありました。7、8回が3日間ぐらいにわたって、合計7、8回が3日間に分けて行われていました。中には軍の情報部の人間が同席することもありました。 その中で私はほとんどのことについて、弁護士が来るまで話ができないですとか、まず大使館と話がしたいですとか、相手にすると答えになってない答えをずっと繰り返していたんですけれども、そうこうするうちに、私が雑談に応じていた部分があったので、そこで調書を書くんですけれども、一転、私がミャンマー人の友人からビデオを買って彼に金を渡したという、そういうような身に覚えのないことについて再三聞かれるようになったんですね。 なのでこれは、事実でないことは事実でないというふうに記録に残しておこうと思いまして、それはなかったというふうに答えていって、係官はその調書をパソコンで作りだすんですけれども、その調書ができたところでそれを読んでもらうと、私が明確に否定していた部分について、よく知らないとか、そういう、よく分からないですとか、そういう否定をしていないような文言になっていました。なので、それは違うと、直してくれというふうに言ったのですけれども、警察官のほうは、あなたは捜査に協力していないと、協力しないなら俺が好きなように書いても問題ないだろうというふうな答えをされまして、結局、調書を直してくれませんでした。なので、私はその調書にはサインをしていないんですけれども、そういうような虚偽の調書を作成するということが行われていました。これは、おそらくは私だけではなくて、ほかの政治犯、一般の容疑者に対しても日常的に行われているようなことだと私は理解しました。