安倍首相が会見 辞意を表明(全文3完)政権を私物化したつもりはない
最終的な判断はいつなのか
毎日新聞:毎日新聞のオオイタと申します。先ほど、総理お話の中で今週の月曜日の検査を受けて、その後辞任を決断されたというお話でしたけれども、その月曜日からこの金曜日までの間で、最終的に、具体的にご判断をされたのがいつなのかということと、あと、判断にあたって、どなたかにご相談はされましたでしょうか。 安倍:月曜日にそういう判断をしました。その中で、秋から冬に向けてのコロナ対策を取りまとめをしなければならない。この取りまとめをしっかりとする。そしてその実行のめどを立てる。それが今日の日となったということであります。この間、相談したのかということでありますが、これは私自身、自分1人で判断をしたということであります。 司会:内閣記者会常勤幹事社の皆さんからご質問いただきましたので、そうでない方から若干いただきます。じゃあ江川さん。
ITで世界の後塵を拝している理由は
江川:フリーランスの江川紹子と申します。よろしくお願いします。新型コロナの感染者情報を集約するデータベースで、発症日とか職業などのデータは把握できないというようなことが起きているというニュースがありました。こうしたデータは対策の基本だと思います。そしてこの問題に限りません。10万円の給付金のときにもオンライン申請を受け付けながら、結局は自治体の公務員が手作業で作業をやるというような状況もあって、このコロナ禍で日本がいかにIT後進国であるかということが露呈してしまったわけです。 安倍政権では2013年に新IT戦略を立てられて、今年までに、2020年までに世界最高水準のIT利用、活用社会を実現するということを目標にして、首相自身も世界の後塵を拝してはならないと宣言されました。ところが今、まさに世界の後塵を拝しているのは明らかで、安倍さんも本当に、非常に不本意だというふうには思うのですけれども、こうなってしまった原因はどこにあるのでしょうか、どう考えておられるかということを伺いたいと思います。そして、後任には今後こういうところをしっかりやってほしいというふうに期待をされるのか、どういう申し送りをしたいのかっていうことも併せてお願いします。 安倍:今、江川さんがご指摘になったように、日本の今の状況、IT分野における状況、問題点、課題というのは明らかになったわけでありまして、反省点でございます。さまざまな課題があるのですが、まず官の側に立てば、役所ごとにシステムが違うという問題もございますし、自治体ごとに違っているという、そういう課題もあります。今回、そういう課題が明らかになってまいりましたので、高市大臣を中心に一気に進めていくということにしているところでございます。 もう1つは個人情報に対する保護の対応が、これは自治体ごとに違ったりするという、自治体ごとに違うという課題もあります。しかし今回、そういう課題を乗り越えていく必要性というのは、相当共有できたのではないかと思いますので、私はここで辞めていくことにわけでございますが、残りの期間、また次の、そして、リーダーも、また、当然取り組んでいかれると思いますが、私も在任の期間、しっかりと頑張っていきたいと思っています。 司会:はい、それじゃあ、竹中さん。