「はやぶさ2」カプセル回収 JAXA会見(全文4)一番の山場は初回のタッチダウン
一番の山場は何だったか
読売新聞:読売新聞の【ワタナベ 02:05:17】です。成功おめでとうございます。津田さんにお伺いしたいんですけども、あらためて6年間の総括を振り返っていただきたいのと、その中で一番の山場は何だったか、それをどう乗り越えたかをお聞きしたいです。 津田:まず総括としては、「はやぶさ2」は、同じ言葉になりますけども、惑星間の往復飛行を完成させて前に進めたということです。惑星間飛行往復というのはまだ日本しかやってないですね、小惑星だけに限らずです。それを、2つ目を完成させたと。しかも完璧な状態で完成させたというのが非常に大きな成果だと思っています。これから、まだ確認できてませんが、中を開ければきっとサンプルが見えるでしょう。そうすると科学的にも大きな総括ができるんではないかというふうに強く期待しています。 一番の山場は、一番というといつも2つ挙げたいんですけど、1つ目の、開発は、國中プロマネだったときの話はたぶん國中のほうがしたほうがいいと思いますので、私は運用のほうを申し上げますと、やはり第1回のタッチダウンです。これはリュウグウという非常に厳しい環境で分かったところで、もう「はやぶさ2」の当初のスペックでは太刀打ちできないということが判明したときに、ここでチームの力があらためて試されたわけです。「はやぶさ2」の開発のときにやってきたことに立ち戻って、それからリュウグウに到着するまでにやってきた訓練に基づいて何ができるか、われわれの実力の範囲で何ができるかということを考えて、「はやぶさ2」の着陸のプログラムを書き直したと。これが功を奏して、最後に第1回のタッチダウンができたときにはもう本当に、やったというふうにうれしい思いでした。ここが私にとって一番大きな山でした。
自己採点するとしたら何点?
読売新聞:まだ、サンプル確認はこのあとだと思うんですけども、6年間、自己採点するとしたら幾らを付けてあげたいですか。 津田:何点満点で言えばいいんですかね。 読売新聞:100点満点で。 津田:じゃあ1万点でお願いします。 読売新聞:ありがとうございます。 司会:ありがとうございました。皆さんからご質問を受けたいと思いますので、お1人1問ずつでお願いします。じゃあ今の方のお隣の方どうぞ。