実写映画が話題の傑作ホラーから考察要素満載のサスペンスホラーまで! 注目のホラーマンガ7選【書評】
ホラー作品といえば、一昔前はニッチなジャンルのひとつだった。しかし近年は、モキュメンタリー(フェイク・ドキュメンタリー)ホラーの小説やホラー系脱出ゲーム『8番出口』などが大きな注目を集め、一大ブームを巻き起こしている。 もちろんホラー系のマンガ作品も例外ではない。今年映画化されて注目を集めた話題作や、名ホラー小説のコミカライズ版など、秋の夜長に読みたいホラーマンガが目白押しだ。その中から選りすぐりの7作品をピックアップ。身の毛もよだつホラーマンガを楽しんでみてはいかがだろうか。 まとめ記事の目次 ●サユリ 完全版 ●光が死んだ夏 ●N ●感受点 ●憑きそい ●近畿地方のある場所について ●シャラクナ~怪奇心霊見聞録~
実写映画化が話題! 押切蓮介の傑作ホラー『サユリ』
今年実写映画化されて大きな話題を呼んだ押切蓮介氏の『サユリ 完全版』(幻冬舎コミックス)。マンガファンの間でも「ホラー作品に求められるすべての要素が詰め込まれている」「ただ怖いだけじゃない新しいホラー」など、かなり高い評価を集めている作品だ。
夢の一戸建てマイホームへと引っ越した神木家。しかし、家族7人揃ってのありふれた幸せを満喫する間もなく、次々と不幸で不気味な出来事が一家に降りかかる。悲劇を引き起こしたのは、この家に棲む“少女の怨念”。ひとり、またひとりと家族が死んでいく中、残された少年と老婆の逆襲が始まるが――。 ショッキングな描写が多い一方で、各所にさまざまな伏線がちりばめられているため、怖くてもページをめくる手が止まらなくなってしまうかも……。
テレビアニメ化決定! ホラー青春譚『光が死んだ夏』
『光が死んだ夏』(モクモクれん/KADOKAWA)は、ある集落で暮らすふたりの少年を中心に、彼らの周囲で巻き起こる不気味な出来事が描かれていく青春ホラー。テレビアニメ化も決定しており、今もっとも熱いホラー作品のひとつだ。
よしきと光、同い年のふたりは幼馴染として育ってきた。しかしある時、よしきは光だと思っていた人物が別のナニカにすり替わっていたことに確信を持ってしまう。それでも一緒にいたい……。変わり果てた友人と過ごしていると、集落では奇妙な事件が起こり始めて――。 同作の重要なポイントは、光にすり替わった“ナニカ”の正体を暴く物語ではないということ。既刊5巻と入りやすいタイミングなので、ぜひこの機会にチェックしてみてほしい。