今日天皇賞…各世代のプライドをかけた3強馬対決を制するのは?
役者は揃った。中央競馬の古馬中距離王を決める第164回天皇賞・秋が、今日31日、東京府中の東京競馬場の芝2000メートルで行われる。前売りオッズが示す通り、昨年のクラシック3冠馬のコントレイル(牡4、矢作)、G1の5勝馬で3階級制覇を狙うグランアレグリア(牝5、藤沢和)、今年の皐月賞馬エフフォーリア(牡3、鹿戸)の3対決の様相。3歳、4歳、5歳の各世代を代表する強豪馬の争いで、古馬最高の栄誉をつかむのはどの馬だ?
1番人気は史上初の父子3冠馬コントレイル
天皇賞・秋は、最もスリリングなG1レースのひとつと言われる。舞台は東京芝2000メートル。長い直線と心臓破りの坂のある日本一タフなコースで、極限のスピードと切れ味が要求され、これまで数多くのドラマが生まれてきた。 今年の顔ぶれも、中距離ナンバーワンを決めるにふさわしい豪華なメンバーとなった。なかでも、3頭の実績が飛び抜けている。馬、騎手、調教師とも役者ぞろいだ。 前日オッズで単勝1番人気の2.6倍に支持されたのが、1枠1番コントレイルだ。昨年は父ディープインパクトに続き無敗で3冠を達成。父子3冠は史上初で、主戦の福永祐一騎手は「僕にとってコントレイルは宝物。ディープインパクト産駒の中でも良さを一番色濃く受け継いでいる」と、その才能にゾッコンだ。 特に東京コースでのパフォーマンスは傑出している。東京スポーツ杯2歳Sでは1分44秒5の東京芝1800メートルのレコードを叩き出した。日本ダービーでは最後の直線を「遊びながら」勝った。 その後、秋のジャパンカップでアーモンドアイに続く2着。今春の大阪杯でも3着に敗れたことで、評価は下がり始めたが、天皇杯での雪辱に燃える。 ジャパンカップは、激闘だった菊花賞の疲れが抜け切っておらず、大阪杯は極悪馬場の影響というハッキリとした敗因があった。矢作トレーナーは敗因を深く掘り下げ、日本ダービーからプラス12キロとなる472キロになっていた馬体重に着目した。 「われわれは成長したと思っていたが、いまはいくらか太かった、と判断している」と分析。捲土重来の秋に備えてきた。