「月に行く可能性は1%から99%」野口飛行士がJAXA退職会見(全文3)
JAXAが今後の野口さんに期待するところは
秋山:フリーランスの秋山と申します。よろしくお願いいたします。この質問はできれば野口さんに加えて佐々木さんのほうにも一言伺えればと思うのですが。26年間の非常に長い経験をお持ちの野口さんがこれから民間の世界でも活躍されるということについて、JAXAの側の受け止めといいますか、あるいはこれからの期待という部分がありましたら、そういうところも含めて、すいません、お二方それぞれいただけないでしょうか。 佐々木:JAXA、最近特にいろんなところで求められているのが、JAXAが人材を抱えるだけではなくて、日本の宇宙開発、世界の宇宙開発に貢献するためには、やっぱり人材供給っていうのも非常に重要だというふうによくいわれていますし、われわれもそう考えています。そういう観点では、野口さんをJAXAで抱えるだけではなくて、さまざまなところに出て行っていただいて、日本の宇宙開発、世界にもどんどん貢献してもらうというのは非常にいいことだなというふうに思っていますし、そういうふうに活躍していただければというふうに思って、われわれとしては、野口さんの決断に対しては応援していこうというふうに考えている次第です。 野口:ありがとうございます。はっきりしているのは、JAXAが嫌いになって辞めるわけではないので。JAXAはJAXAでいい経験をさせてもらったと思っていますし、素晴らしい仲間に囲まれて、最後まで支えていただいていると、そういう意味では感謝しています。ただ、やはり、なんて言うんですか、英語で言う、sometimes,enough is enoughっていうような言い方がありますけど、状況によっては、これで十分だと思ったらやはりそれは自分にとってもう引き時というかね。もうenoughなんだと、enough is enoughという場面が訪れると。私にとってはそれが今なんじゃないかなと。JAXAから離れて、違うところでまた頑張っていくっていうタイミングが、たまたま今だというふうに思っています。 秋山:ありがとうございました。 司会:ありがとうございました。そろそろお時間が迫っているようですが、ほか、ご質問いかがでしょうか。もう1つか2つか。あ、じゃあ、1で、2で、はい。最初、どうぞお願いします。 【書き起こし】野口飛行士がJAXA退職会見 全文4に続く