「月に行く可能性は1%から99%」野口飛行士がJAXA退職会見(全文3)
今後の肩書を教えてほしい
NHK:NHKの山内と申します。長い間お疲れさまでした。 野口:ありがとうございます。 NHK:ちょっとこれから6月以降のことで恐縮ですけれども。今はJAXAの職員でいらっしゃいますが、今後はフリーランスとはおっしゃいましたが、何か肩書というものがあるのか。フリーランスなので、どこか特定の組織に所属するわけではないのかもしれませんが、現時点で分かってる範囲で確認させていただければと思います。 野口:ありがとうございます。今のところは6月1日でJAXAを退職して、フリーっていう肩書もいいなと実は思ってるんですけど、ご承知の方もいらっしゃると思いますが、非常勤で大学のほうのポジションもありますので、そういうところを使いつつですね。 ただ、フリーでいられる、特定の組織に、いわゆるがっちり守られるのではない立場で活動するっていうのも悪くないと思いますので、私もサラリーマン生活して、前職も含めて30年以上勤め人でしたので、ちょっとここら辺でいわゆるフリーな立場っていうのもいいかなと思ってると。 司会:ありがとうございました。ほか、ご質問いかがでしょうか。もうだいぶ時間がたってはおるんですけれども、皆さまからのご質問を受けたいと思いますので。では最初に奥のほう、あがりましたので、お願いします。
退職に当たって先輩と話をしたのか
ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ:ネコビデオ ビジュアル ソリューションズの金子と申します。どうもお疲れさまでした。 野口:お世話になりました。 ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ:退職に当たって、NASAとかJAXAの先輩の宇宙飛行士の方とかに、誰かにお話をされたか、何かその辺で何かリアクションがあったかというところを教えていただければと思います。 野口:ありがとうございます。NASAのほうは、先ほどちょっとマイケル・ロペス=アレグリアの話も出ましたけども、あとは一緒に宇宙に行った人たちには3月末の時点でだいたい報告していて。すごく前向きに捉えていただいて、どこに、なんて言うんですかね、やっぱり宇宙に行った仲間はいいなと思うんですけど、どこに行っても仲間だから、みたいなね。そういうはずいことをさらっと言うのが宇宙飛行士のいいところでもあり、悪いところでもあるんですけど。本当にいつでも応援するからと言っていただいて。当然ながら、仲間の飛行士にも全員、直接報告しましたし。 毛利さんは、私が宇宙飛行士になったときに、最初に電話をもらったのが毛利さんで、そういう意味では、実はほぼほぼ最初に報告したのは毛利さんなんですけど。毛利さんも、良かったねっていう話と、これからいろんなことができるよっていうのを最初に、毛利さんは言っていました。 向井さんも、向井千秋さんですね、前から相談はしていたんですけども、ああそう、決めたの、良かったねって言って。じゃあまた月に一緒に行くとかあるかもね、みたいな。そういう2段ぐらい軽いリアクションといいますかね。もうちょっと人生訓みたいなのを話してくれればよかったのにと思いながら。じゃあ月に行きますか、みたいな感じでお話しました。宇宙飛行士の皆さんは、本当にこれからもつながっていく仲間だと思っているので。ありがとうございます。 ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ:どうもありがとうございました。お疲れさまでした。 野口:ありがとうございます。 司会:ありがとうございました。では、どうぞ。