「災害は怖いけど、防災はおもろい」被災時でも炊き立ての白米を食べる方法とは? #知り続ける
「災害は怖いけど、防災はおもろい」
私は過去の講演会などで、国際レスキューナースとしての壮絶な体験をお話ししていました。現場はこんなに恐ろしいんだと恐怖心を煽って、防災の重要性を伝えることが一番だと思っていたからです。でも、皆さんに恐怖や衝撃をどれだけ伝えたとしても、防災への具体的な行動にはつながっていかない様子でした。 そこで「防災は気軽で楽しいんだ」「いつでも試せるんだ」「いつもやっていることが、災害時にも役立つんだ」という伝え方に変えてみました。そうしたら、皆さんの顔がとても生き生きしだして。「今度家でやってみよう」「あの人にも教えてあげよう」という前向きな反応をいただけるようになっていきました。 防災に対してネガティブなイメージを持っている人もいるかと思いますが、災害に備えること、災害を乗り越えていくことはとても“ハッピー”なことです。 ――災害は怖いけど、防災はおもろい! この言葉を軸に、皆さんにはどうか前向きなチャレンジをしてみてほしいです。 ===== 辻直美(つじなおみ) 国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。東日本大震災や西日本豪雨などで救助を行う。現在はフリーランスのナースとして国内での講演、病院や企業や行政に向けて防災教育をメインに活動中。2021年6月現在、看護師歴30年、災害レスキューナースとしては26年。国内は28カ所、国外は2カ所派遣経験あり。