「災害は怖いけど、防災はおもろい」被災時でも炊き立ての白米を食べる方法とは? #知り続ける
100円ショップでも買える調理グッズで、被災時にも“普段の食事”を
次に、被災時に普段通りの食事をするための調理方法について紹介します。 おすすめは、キャンプ用品の「メスティン」を使うことです。メスティンとはアルミ製の四角い飯盒で、火の通りが早いことが特徴です。鍋・フライパン・蒸し器として使うことができ、アレンジの幅が広いです。小さなお鍋などに使う固形燃料や、土台となるポケットストーブが併せて必要になりますが、全て100円ショップで揃えることが可能です。キャンプ用品コーナーをのぞいてみてください。
また、耐熱性のポリエチレン袋を使用し、袋を湯煎して料理をする「パッククッキング」という方法もあります。鍋ひとつでご飯、みそ汁、おかずが一度に作れますし、洗い物も出ません。防災のためだけではなく、普段の時短料理としても使えますので、パッククッキングのレシピを検索してみてください。
実体験 被災初日には炊き立ての白米を
私が大阪北部地震で被災した時には、ライフラインが全てダメになりました。冷蔵庫も止まってしまい、ガスもありませんでしたが、メスティンを有効活用して普段通りの食事をしました。
被災初日の夜はメスティンで白米を炊き、冷凍が解けてしまったいくらをかけて、いくら丼を食べました。
被災2日目のお昼は、焼鮭が残っていたので、ご飯に海苔とワカメと一緒に入れて炊いて、雑炊風にしながら食べました。
その夜は、インスタントラーメンをアレンジしてカルボナーラを作りました。ちなみにこのスープは翌日の朝まで取っておいて、ご飯や野菜を追加してリゾットにして食べました。 わざわざ災害用に準備した道具というものは、いざという時に使いこなせないものです。でも私は日常生活でもメスティンを使うよう心掛けていたので、被災時も苦労せずこのような調理ができました。 このように“限られたものを使い、美味しいご飯を作って食べてみる”という経験が、被災時に役立つことがあります。「週末は買い物に行かずに家にあるものだけで食べてみようかな」「今日はキャンプ用品でご飯作ってみようかな」なんていう気軽な気持ちで大丈夫ですので、楽しみながら試してみてほしいなと思います。