横澤夏子「自分の“甘える力”も育てていきたい」三姉妹の育児で気づいた、一人で抱え込まないことの大切さ【インタビュー】
●寝かしつけの後は夫婦で「ネタ見せ2割、話し合い8割」
――帯にメッセージを寄せている藤本美貴さんとは、『夫が寝たあとに』(テレビ朝日)で一緒にMCを務めていらっしゃいます。わずか半年で、17分枠が1時間枠に拡大するほどの人気番組ですね。 横澤:お話をいただいた時は三女の産休中。二人きりで家にいる時間が続いていたので、誰かと話せる機会をいただけるのが嬉しくて。ミキティさんって寮母さんみたいな人なんですよ。どんな時もドーンと構えていて、私が「こうじゃなきゃダメ」って考えていると「こんなもんでいいのよ!」って光を差してくれるんです。 ――お話するようになったのは、この番組が始まってからですか? 横澤:何度かバラエティ番組で一緒になって「今日のゲストは妊婦のお二人です!」みたいな時もあったんですよ。その時、私は初産で、ミキティさんは三人目。私が出産に対する不安をお話ししたら、「出産なんてスポーツよ!」と言ってくださったのが印象的で。三人目を産む時はミキティさんのようになれるかなと思っていたけど、私にはなれなかった(笑)。やっぱりすごい人なんだと思います。 ――いい意味で、次元が違うみたいですね(笑)。番組のゲストも豪華で、こんな方たちも実生活ではママなんだなと感動します。 横澤:そうなんです。澤 穂希さんが手足口病に負けちゃったっていうお話をされた時は、「国民栄養賞を受賞するような人が手足口病に負けるんだったら、私も負けるわ…」と思ったりとか。錚々たるゲストのみなさんも同じように悩みながら子育てしてるんだ~って、いつも共感することばかりですね。 ――お仕事をしながら三姉妹を育てるには、保育園はもちろん、パパの協力が不可欠ではないかと思います。本書には夫婦で家事や子育てを分担するアイデアもあって、とてもスムーズに連携されている印象でした。 横澤:いくつもの爆発を経てからの今なんですよ。喧嘩もしますけど、よく話すようにはしています。子育て環境をより良くしたいっていう共通の目標はあるので、それならできることがあるよね、と。寝かしつけの後は、ネタ見せ2割、話し合い8割。子どもの真似をするネタを見せ合って「それ、よくやるわ!」って笑い合ったり、次の1週間のミーティングをしたり。どうやって1週間を回すのかを話しておくことで「これ言ったよね?」って喧嘩になることが減りました。今は、すべての予定を記録したTimeTree(タイムツリー)というアプリが命綱です。 ――ご夫婦でお子さんのネタを(笑)。三姉妹にもお笑いの片鱗は見えているのでしょうか。 横澤:長女はすごくお調子乗りで、私を見ながらダンスをしたり面白いことをしたりするのが好きなんですよ。次女はアレンジが上手なので、長女がしたことをアレンジして、いかに笑わせるか、盛り上げてくれる子。三女はそんな二人の姉を見ながら手を叩いたりしてゲラゲラ笑ってくれるから、長女も次女も三女を笑わせることに必死で。すごくいいバランス。一人目はいつも「お母さん! お母さん!」と寄ってくる感じでしたけど、今は子ども同士で遊んでくれるから助けられていますね。 ――ごきげんなママでいるための息抜き方法や考え方も、今すぐ真似したいと思えることばかりでした。 横澤:毎週末、1時間入浴することを「箱根」と名付けたり、2時間入浴を「熱海」と呼んだり。でも、この本を作ってみて感じたのですが、今は大変でも、後になればいい思い出になるはずなんですよね。3分前は地獄だったけど、過ぎてしまえば「なんだよ!」って笑える時もありますから。