阪神”矢野采配”裏目で巨人にマジック「38」点灯…巨人と阪神の違いは「監督力」「執着心」「守備力」の3点にあり
巨人が15日、東京ドームで行われた阪神戦に6-3で逆転勝利を収め、引き分けを挟んで8連勝、マジック「38」が点灯した。48試合を残してのマジック点灯は、2リーグ制以降では球団史上最速。先発の菅野智之は巨人ではスタルヒン以来、82年ぶりとなる開幕11連勝を果たした。阪神は矢野監督が2番に起用している梅野隆太郎に7回、バスターエンドランを仕掛けて失敗するなど采配が裏目に出た。今季の東京ドームでの巨人戦は7戦全敗。ゲーム差「10.5」にしてしまった両チームの差はどこにあるのか?「監督力」「執着心」「守備力」の3つの違いが浮かび上がってきた。
7回に痛恨バスターエンドラン失敗
巨人は強かった。 防御率1.44の“無双”菅野から初回に糸原のタイムリーで先制しても2回に吉川尚の一打で追いつかれ、3回に近本の4号ソロで勝ち越しても、4回に丸のタイムリーで並ばれた。満を持して対巨人の防御率0.90を誇る左腕の高橋遥を中7日で先発マウンドに送ったが6回に4連打を浴びてKO降板…。亀井、岡本にストレートを狙い打たれて三度、同点にされると、一死満塁から2番手の岩貞が大城に2点タイムリーを許して3-5となった。だが、まだ2点差である。 原監督は「(今季登板で)今日が一番不安定だった」という菅野を6回で100球ジャストで交代。7回から左腕の高梨をマウンドに送り、その7回にGT戦の勝負を分けるハイライトを迎えることになる。 途中出場の小幡の叩きつけた打球が三塁の頭上を越える内野安打となり、続く2打席連続本塁打の近本が四球を選んだ。無死一、二塁として、矢野監督が11日の広島戦から2番に起用してきた梅野である。 矢野監督は仕掛けた。 梅野は初球にバントの構えをしてボールを見送った。そしてなんと2球目にバスターエンドラン。梅野のバットは、内角低めのボールゾーンに曲がってくるスライダーに空を切った。慣れないスタートを切っていた小幡も三塁でアウト。完全に采配は裏目に出た。