阪神”矢野采配”裏目で巨人にマジック「38」点灯…巨人と阪神の違いは「監督力」「執着心」「守備力」の3点にあり
「野村さんはヤクルトの監督時代にファウルを追わないワンプレーで中心選手の古田敦也を外したこともありました。原監督も私が巨人にいた時代に村田修一を外しチームに緊張感を与えました。確かに延べ14年監督を務め川上哲治さんの1066勝を超えた原監督と監督2年目で経験値の少ない矢野監督の決定的な違いはあります。しかし、監督の威厳とは、実績だけでなく、気を抜くとベテランであろうが、どんな成績を残していても外されるという、チームのモラル、規律のようなものをコツコツと作りあげることなんだと思うんです」 阪神の矢野監督は7日の巨人戦で2度のボーンヘッドをやらかした近本を名指しで批判した。だが、ここまで、ベテランの糸井が怠慢プレーを重ねてもオフィシャルなコメントとして叱責することはなかった。ガッツポーズも、ポジティブ発想も、本から拝借したような訓示もいいが、それがチームに響かず、監督としての「威厳」を保てない理由は、こういう“ぶれ“にあるのではないか。 原監督は場内インタビューでマジック点灯について聞かれ「いやいや、まだ…」と言って笑い、「志半ば、戦い半ばです」と返答した。 そして原巨人では最速のマジック点灯だというデータを示されても、クビをかしげ「僕はまったく意識していません」と言った。 もう優勝監督の威厳が漂っていた。