なぜ井上尚弥はカシメロ王座保持のWBO裁定に怒りを爆発させたのか…3つ目のベルト獲りの来春対戦相手はドネア一本で決まり?!
もうどんな言い訳も許さないという厳しい姿勢を示したものだが、今回の計量キャンセルを条件付きで許したことと矛盾するような方針。次がダメなら今回もダメだろう。即タイトルの剥奪をしなかった時点で、ある程度、予想された展開ではあるが、WBO王座の信頼性に疑問符がつくような裁定である。 興行優先の政治的な動きが見え隠れする不可解な裁定に、怒りのツイートをしたのが、4団体統一を狙い、WBOのベルトの動向に注目していたWBA世界同級スーパー、IBF世界同級王者の井上だ。 「こんな事があっていいのか??? 何が理由であれ決められた計量当日に秤に乗れなければアウトだと思うのだが。。 一気にコイツへの興味がなくなった。 減量苦で胃腸炎て…ダセェ奴だ」(原文ママ) 当初、井上は昨年4月25日にラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベント・センターでカシメロと3団体統一戦を行うことが正式決定していたが、新型コロナ禍により「延期」となった。 その後、カシメロは、SNSなどで井上を挑発し続けてきたが、交渉のテーブルには乗ってこず、8月には、ドネアとの統一戦が一度は決定したが、ドーピングの期限内検査を渋り、またSNSで中傷するなどしたために白紙撤回となった。結局、元2階級制覇王者のギレルモ・リゴンドー(40、キューバ)と対戦したが、アウトボクシングに翻弄されて見せ場を作れないまま2-1判定で辛くも逃げ切る凡戦を演じた。それだけに今回のランキング1位との指名試合で真価が問われることとなり井上も注目していたが、まさかの計量キャンセルというチャンピオンとしてあるまじき失態を演じた。 井上は、先日、「まだ正確な情報はハッキリ出ていない。そこにコメントをする必要はない」とカシメロ無視を決め込んでいたが、正式な裁定が出たことで、溜め込んでいた思いを一気に吐き出した。 カシメロとバトラーの指名試合が優先されることで、井上の気持ち的にも物理的にも、必然、来春に予定されるビッグマッチの相手は、ドネア1本に絞られることになった。