「男だから仕事」への違和感 育休を経て男性たちがたどり着いた「滅私奉公しない」働き方
テレビ朝日系(ANN)
見解女性の育休取得率はここ十数年80~90%を推移している一方、男性の育休取得率はなかなか伸びてこなかった。出産を機に仕事を辞めてしまった女性たちも一定数存在しているが、働き続けようと決めた女性たちは職場復帰をすんなり果たせていたのだろうか。両立を図るために短時間勤務を選択することも多く、子どもが熱を出せば周りの同僚から疎ましい目で見られながら帰社することもあっただろうし、不本意な閑職に追いやられたりすることもあった(不利益取扱の事例も相当程度あったものと思われる)。いま男性たちの中で起こっていることの多くは、女性たちが経験してきたことだ。さらに「男だから」という意識が強く、育休を取ったとしても短時間勤務の取得までは難しかったり、取得前と同じように働くことの困難さを当然実感することになる。男性も取得率が3割を超えた中で、この過渡期を超えるためにも女性の声をもっと聴くことが必要ではないかと思う。
1977年7月東京生まれ。03年3月日大院修士課程修了(政治学修士)。労働専門誌の記者、父親支援団体代表を経て、16年3月NPO法人グリーンパパプロジェクトを設立。これまで内閣府「子ども・子育て会議」委員、厚労省「イクメンプロジェクト推進委員会」委員を歴任。現在、こども家庭庁「幼児期までのこどもの育ち部会」委員、「こどもの預かりサービスの在り方に関する専門委員会」委員、東京都「子供・子育て会議」委員などを務める。設立したNPOで放課後児童クラブを運営。3児のシングルファーザー。小中高のPTA会長を経験し、現在鴻巣市PTA連合会前会長(顧問)。著書「パパの働き方が社会を変える!」(労働調査会)。