Yahoo!ニュース

矢萩邦彦

矢萩邦彦認証済み

認証済み

アルスコンビネーター/知窓学舎塾長/多摩大学大学院客員教授

報告

見解私自身30年ほど現場に立っていますが、進学塾や進学校では驚くほどカンニング的な行為は横行しています。一問一答の世界観で競争を煽るような環境では、学び成長することよりも、偏差値や得点が評価されがちです。そういう場に身を置いていると、手段を選ばず「チート」した方が得な気がしてしまうマインドになってしまう生徒は少なくありません。そういう環境でありながら、カンニングを厳しく罰することで起こる断絶は、教育的にも精神衛生にも良いとは思えません。偏差値は活用できるものですし、競争が悪いわけではありません。ただ、時代や個性との相性はどうなのか。方法は適切なのか。それで掲げている理念やアドミッションポリシー・ディプロマポリシーを達成できるのか。学校や塾はもちろん、教師それぞれが改めて自己言及する姿勢が求められます。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 平岩国泰

    新渡戸文化学園理事長/放課後NPOアフタースクール代表理事

    補足記事の中に出ている生徒指導提要には、「生徒指導の定義」として以下のように書かれています。 「生徒…続きを読む

  • 岡部卓

    岡部卓認証済み

    認証済み

    新潟医療福祉大学教授・東京都立大学名誉教授

    補足胸塞がれる痛ましい記事である。 カンニングは不正な行為であり、どの教育機関でも一定の制裁措置を講じら…続きを読む

コメンテータープロフィール

矢萩邦彦

アルスコンビネーター/知窓学舎塾長/多摩大学大学院客員教授

1995年より教育・アート・ジャーナリズムの現場でパラレルキャリア×プレイングマネージャとしてのキャリアを積み、1つの専門分野では得にくい視点と技術の越境統合を探究するアルスコンビネーター。2万人を超える直接指導経験を活かし「受験×探究」をコンセプトにした学習塾『知窓学舎』を運営。主宰する『教養の未来研究所』では企業や学校と連携し、これからの時代を豊かに生きるための「リベラルアーツ」と「日常と非日常の再編集」をテーマに、住まい・学校職場環境・サードプレイス・旅のトータルデザインに取り組んでいる。近著『正解のない教室』(朝日新聞出版)◆ご依頼はこちらまで:yahagi@aftermode.com

矢萩邦彦の最近のコメント