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富坂聰

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拓殖大学海外事情研究所教授

報告

見解外交関連の記事には息苦しさを感じる。登場する国が少ないからだ。アメリカにつくのか、中国につくのか。そればかりだ。世界は広く、難題も多種多様だ。米中の狭間で、というのならイスラム教徒を多く抱える国々との関係にも気を配る必要があるだろう。トランプ砲は〝反米ブロック〟だけに向けられるのではない。実際、カナダのトルドー政権は早速窮地に追い込まれている。変数がどこを揺さぶるのかが見えない場面で「どうやったらトランプに気に入られるか」ばかりを考え右往左往するのが外交だろうか。なぜ、どんな場面にも対処できるよう広い世界に目を向け足元を固めようとしないのか。中国はこうしたケースではバイにこだわらずマルチも多用し、うまく立ち回る。インドとの関係修復が見え始めたいまBRICSの有用性も際立つ。トランプに媚びるだけでなく、TPPに中国を招くと発言したり、日中韓の連携に力を入れるなり、すればいい。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 田中良紹

    ジャーナリスト

    見解少数与党であることが外交力を弱めると考えるのは正しくない。中曽根政権や小泉政権を見れば分かるように、…続きを読む

  • 白鳥浩

    白鳥浩認証済み

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    法政大学大学院教授/現代政治分析

    解説国内問題で、必ずしも良いパフォーマンスを上げられない時には、外交で点数を稼いで支持率を上げる、という…続きを読む

コメンテータープロフィール

富坂聰

拓殖大学海外事情研究所教授

1964年愛知県生まれ。北京大学中文系中退後、『週刊ポスト』記者、『週刊文春』記者を経て独立。ジャーナリストとして紙誌への寄稿、著作を発表。2014年より拓殖大学教授。

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