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坂東太郎

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十文字学園女子大学非常勤講師

報告

補足17歳での合格者には賞賛しかありません。ただ背景にある法科大学院制度(司法制度改革の一環)のますますの形骸化を象徴するような出来事ともいえるのが少々複雑です。  17歳合格とはいわゆる「予備試ルート」。法科大学院卒と同等とみなされる予備試験に受かっての挑戦です。今回は約3分の1の合格者を占めました。  加えて前回から認められた法科大学院在学中での受験による合格者も相当数います。「1500人超え」といっても当初の予定数の約半数。院卒を前提とした改革は合格者数で考察する限り形骸化しつつあるといわれても仕方ない状況です。  「予備試ルート」+「院在学中」の合格が今後一層増えれば旧司法試験とさほど変わらない実態となります。それで優秀な法曹が確保できるならば法科大学院の意義を再確認する必要に迫られましょう。

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  • 前田恒彦

    元特捜部主任検事

    解説司法試験には年齢制限がなく、2021年と22年の試験でも18歳の合格者がいましたが、今回はさらにこの…続きを読む

コメンテータープロフィール

坂東太郎

十文字学園女子大学非常勤講師

十文字学園女子大学非常勤講師。毎日新聞記者などを経て現在、日本ニュース時事能力検定協会監事などを務める。近著に『政治のしくみがイチからわかる本』『国際関係の基本がイチから分かる本』(いずれも日本実業出版社刊)など。

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