Yahoo!ニュース

髙岡豊

髙岡豊認証済み

認証済み

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

報告

解説これまでずっと繰り返してきたように、直接アメリカ人やアメリカ軍が攻撃されない限りシリアでイスラーム過激派が活動していることは現地に兵力を駐留させる格好の口実となります。残念ながら、この種の発言はアメリカは「イスラーム国」を壊滅させるつもりがない、という風に翻訳せざるを得ません。過去にあったように、トランプ大統領がこの問題に関し「もういいだろ」的な発言や振る舞いをすると、その都度それをかき消すくらいアメリカ政府・軍系列の「シンクタンク」から「イスラーム国」の脅威を喧伝する報告書が発信されるでしょう。行きがかり上いちいち一通り目を通さざるを得ないので、とても憂鬱です。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • JSF

    JSF認証済み

    認証済み

    軍事/生き物ライター

    補足アメリカ軍のシリア駐屯地は南東部のアル・タンフ(Al-Tanf)という基地です。この基地には現地武装…続きを読む

  • 高橋和夫

    国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

    解説トランプは前の大統領任期中にシリアからのアメリカ軍の撤退を発表した。 ところが、マチス国防長官が、こ…続きを読む

コメンテータープロフィール

髙岡豊

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。

関連リンク(外部サイト)

髙岡豊の最近のコメント