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髙岡豊

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中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

報告

解説記事にある通り、ハッカーニーの縁者はターリバーンの中でも重要人物です。ターリバーンは2021年夏以来ずっと自派の勝利によってアフガン全土に安全を行き渡らせたと主張してきました。これを覆そうとするかのような攻撃を「イスラーム国 ホラサーン州」稀に起こすというのが近年の趨勢ですが閣僚、しかも派内の重要人物を殺害されたのは、威信の面でも実態の面でも痛いのではないでしょうか。「敵同士を争わせ、どちらかが決定的な勝利を収めないよう操作・干渉する」は一見賢い策略に見えますが、2010年代の経験に鑑みれば、イスラーム過激派対策としては成功しているとは言えません。

コメンテータープロフィール

髙岡豊

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。

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