独自 シリア政治組織トップ「2年以内に自由選挙を」
テレビ朝日系(ANN)
解説シリア国民連合、シリア紛争当初にもてはやされた、まさに「自由、尊厳、公正」を唱える都会のアラブの知識人の政治運動の連合体です。元々シリア社会に支持基盤もなければ、政治的手腕も、(クルド人を含む)田舎の人たち社会関係や利害を尊重するする能力もなかったので、短期間のうちにシリア領からいなくなってしまいました。現在も、トルコの庇護下で同国に居住している人たちも多いのではないでしょうか。つまり、現在シリアを暴力で制圧している人々とは別団体であり、かつ無関係ということです。国民連合の世俗主義はシャーム解放機構(シリアのアル=カーイダ)らのイスラーム主義と決定的に相性が悪く、国民連合のアラブ民族主義はクルド民族主義勢力と決定的に相性が悪いです。関係はいたって単純明快です。
テレビ朝日系(ANN)
新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。