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髙岡豊

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中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

報告

解説中東の紛争についてのアメリカの「ホンネ」を如実に示す反応です。これまで「アメリカはイスラエルが気が済むまで破壊と殺戮を続けさせ、時間稼ぎのために交渉のふりをする」と指摘し続けてきた根拠もここにあります。ヒズブッラーやハマースのような集団を滅ぼすためなら、どれだけ多数の非戦闘員や民間人を殺傷し、彼らの日常生活を破壊しても「正しい」ということです。紛争や外交場裏において「国際的な中核国」に迎合してその意向に沿うように振る舞うことこそが紛争の「外交的解決」に資する、という主張もあるようですが、これに従うと「抵抗の枢軸」は全て正統性を完全に否定され、降伏するか全滅するかということになります。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 三牧聖子

    同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科准教授

    解説「テロ指導者」「テロリスト」を殺害できれば、どんな攻撃も、その過程でどれだけの市民が巻き込まれて殺さ…続きを読む

  • 鈴木一人

    東京大学教授/地経学研究所長

    解説これが正当だったら、脅威だと感じている相手をいくら殺しても正当と言うことになってしまう。人類が積み上…続きを読む

コメンテータープロフィール

髙岡豊

中東の専門家(こぶた総合研究所代表)

新潟県出身。早稲田大学教育学部 卒(1998年)、上智大学で博士号(地域研究)取得(2011年)。著書に『現代シリアの部族と政治・社会 : ユーフラテス河沿岸地域・ジャジーラ地域の部族の政治・社会的役割分析』三元社、『「イスラーム国」がわかる45のキーワード』明石書店、『「テロとの戦い」との闘い あるいはイスラーム過激派の変貌』東京外国語大学出版会、『シリア紛争と民兵』晃洋書房など。

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