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西山隆行

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成蹊大学法学部政治学科教授

報告

見解暴論を持ち掛けて相手国を困らせてディールを行う、というパターンをトランプは作ろうとしているようです。しかし、メキシコ湾を「アメリカ湾」にするというのは、ひょっとすると本気で言っている可能性もあるかもしれません。 記事中、トランプはメキシコとカナダから違法薬物が流入していると主張しているとあります。米国に流入している違法薬物の多くがメキシコを経由しているのは事実です。他方、カナダについては、むしろ米国からの銃器の流入に迷惑しているというのが実情です。虚実入り乱れた発言をしてまで近隣の友好国にも大規模関税をかけるという発想は、トランプ流の自国第一主義からすれば自然なのかもしれませんが、米国の信頼度を大きく低下させることになりそうです。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 高橋浩祐

    米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員

    見解トランプ次期大統領がなりふり構わず、自国第一主義を貫こうとしている。メキシコ湾の名称を「アメリカ湾」…続きを読む

コメンテータープロフィール

西山隆行

成蹊大学法学部政治学科教授

専門はアメリカ政治。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。主要著書に、『アメリカ大統領とは何か:最高権力者の本当の姿』(平凡社新書、2024年)、『混迷のアメリカを読み解く10の論点』(共著、慶應義塾大学出版会、2024年)、『〈犯罪大国アメリカ〉のいま:分断する社会と銃・薬物・移民』(弘文堂、2021年)、『格差と分断のアメリカ』(東京堂出版、2020年)、『アメリカ政治入門』(東京大学出版会、2018年)、『アメリカ政治講義』(ちくま新書、2018年)、『移民大国アメリカ』(ちくま新書、2016年)、『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)など。

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