解説教職調整額の単純な引き上げの問題点は残業時間削減のインセンティブが働きづらく、長時間労働が続く可能性があることです。一方、財務省案は労働時間と調整額がリンクしており、残業時間の削減が期待できます。問題は管理職がきちんと業務管理をできるか、本当の労働時間でタイムカードを切れるかですが、360度評価も取り入れながら、管理職を評価する仕組みも必要です。また授業の質を上げていくために、教材研究に使える資金や時間を別途提供することも必要だと思います。いずれにしても、教員志望の学生が減っているのは長時間労働が大きな理由であり、いかに残業時間を減らしていくかが重要です。
コメンテータープロフィール
1988年、神奈川県生まれ。若者の声を政治に反映させる「日本若者協議会」代表理事。慶應義塾大学経済学部卒。同大政策・メディア研究科中退。大学在学中からITスタートアップ立ち上げ、BUSINESS INSIDER JAPANで記者、大学院で研究等に従事。専門・関心領域は政策決定過程、民主主義、デジタルガバメント、社会保障、労働政策、若者の政治参画など。文部科学省「高等教育の修学支援新制度在り方検討会議」委員。著書に『子ども若者抑圧社会・日本 社会を変える民主主義とは何か』(光文社新書)など。 yukimurohashi0@gmail.com
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