「民主主義ユースフェスティバル」が札幌で初開催!
10月15日公示・27日投開票になった衆議院選挙。
9月に行われた自民党総裁選は、公職選挙法(公選法)の範囲外のため、毎日テレビやインターネット上の番組で討論会が行われ、十分な情報量が与えられたが、本来もっと情報が与えられるべき国政選挙では、公選法によって、直前のテレビ討論会等は避けられる傾向にある。
また日本の選挙運動では、戸別訪問が禁止されており、直接対話する機会は少ない。
選挙カーや街頭演説、討論会に代表されるように、有権者は一方的に情報を受け取るのみとなっている。
一方、北欧をはじめとした国々では、駅前に「選挙小屋」が設置され、各党のボランティアや政治家から直接話を聞き、自分の疑問を解消することができる。
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実際、筆者が2022年9月にスウェーデンを視察した際には、中学校のクラスで「政治家に会ったことがある人はいますか?」と聞くと、全員が手を挙げるぐらい、政治家や市民の距離が近く、「政治家は自分たちの代表」だと子どもたちが言うほどに信頼感もある。
しかし日本では、学校教育で長年政治がタブー視されてきた背景もあり、政治家と市民の距離が遠く、不信感が漂っている。
こうした現状を変えようと、筆者が代表理事を務める日本若者協議会では、2023年4月に行われた統一地方選の一ヶ月前、2023年3月に、日本で初めての選挙小屋を含めた「民主主義ユースフェスティバル」を開催し、想像以上の大盛況となった。
そして、今年3月にも「民主主義ユースフェスティバル2024」を開催し、1万人近くの方々に来場してもらうことができた。
さらにこれを全国に広げようと、2024年10月に札幌、2025年3月に神戸で開催することが決まっている。
10月20日に開催される「民主主義ユースフェスティバル2024札幌」は、ちょうど選挙中に開かれることになった。
民主主義ユースフェスティバル2024札幌実行委員であり、FFF札幌で活動する高校三年生の角谷樹環さんは、民主主義ユースフェスティバルを北海道(札幌)で開催しようと思った理由をこう語っている。
民主主義ユースフェスティバルはなるべく気軽に参加できる場所にするため、参加費は無料、申込も不要としている。そのため、運営資金を企業協賛や寄付で募っており、10月4日まで、開催に向けたクラウドファンディングを実施中だ。
当日は選挙小屋に加え、若者団体・市民団体のブース、民主主義教育やヤジと民主主義、居場所づくりなどのパネルディスカッションに加え、北欧民主主義や気候変動、哲学対話のワークショップ、そして音楽ライブ、キッチンカーなど、様々な社会課題に触れるだけでなく、気軽に楽しめる空間となっている。
なお、2025年3月1日と2日には、「民主主義ユースフェスティバル2025神戸」として、神戸での初開催も決まっている。