見解近年の大河は「青天を衝け！」が守本奈実アナ、「鎌倉殿の13人」が長澤まさみさん、「どうする家康」が寺島しのぶさん、「光る君へ」が伊東敏恵アナと女性の語りが続いています。抑制されたアナウンサーの語りと、俳優の色の出る語りとが交互になっていて、バランスがとれている印象です。俳優が担当する場合、出演もあるのではないかと期待がかかります。長澤さんは終盤、ちらりと登場しサプライズ感がありました。寺島さんは春日局という重要な役でした。今回の綾瀬はるかさんはすでに稲荷の役と人格（狐格？）が与えられています。狐ぽい扮装をして出たりして？と期待が高まります。声はとても聞き心地がよく癒やし系ですが、実は明晰で聞き取りやすい。ほわんとして見えてクレバーなかたなので言葉の意味をしっかり理解して話しているのだと思えます。だからよく伝わるのではないでしょうか。森下佳子さんの書く綾瀬さんの役は知的な印象です
コメンテータープロフィール
角川書店（現KADOKAWA）で書籍編集、TBSドラマのウェブディレクター、映画や演劇のパンフレット編集などの経験を生かし、ドラマ、映画、演劇、アニメ、漫画など文化、芸術、娯楽に関する原稿、ノベライズなどを手がける。日本ペンクラブ会員。 著書『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、ノベライズ『連続テレビ小説 なつぞら』『小説嵐電』『ちょっと思い出しただけ』『大河ドラマ どうする家康』ほか、『堤幸彦 堤っ』『庵野秀明のフタリシバイ』『蜷川幸雄 身体的物語論』の企画構成、『宮村優子 アスカライソジ」構成などがある
