京都８Ｒをクルミナーレで制したルメール（撮影・石湯恒介）

　ＪＲＡは１５日、岩田康誠騎手（５０）＝栗東・フリー＝を騎乗停止としたことを発表した。前日１４日には中京で騎乗しており、この日は京都での騎乗を予定していたが、中京から京都への移動中、通信機器（スマートフォン）の不適切な使用が確認されたたため。また、この日から３０日間の騎乗停止処分も下された。 【写真】右太ももに「Ｙａｓｕｎａｒｉ」の文字　勝利後、岩田康誠のズボンを指差しアピールするルメール 　また、本来ならば岩田康が騎乗する予定だったこの日の京都競馬場では、岩田康のズボンを履いてレースに出走する騎手の姿があった。５レースでは坂井瑠星騎手が、８Ｒをクルミナーレで勝利したルメール騎手も、「Ｙａｓｕｎａｒｉ」の名前の入ったズボンを着用していた。 　岩田康は１４日の夜に競馬場の調整ルームに入室。その際に岩田康のスマートフォンを確認した職員から使用の疑いの報告があり、１５日の朝に京都競馬場で詳細を聴取。スマートフォンの使用履歴から岩田康がＹｏｕＴｕｂｅで音楽を聞いていたことが発覚した。ただ、ＬＩＮＥや通話など外部と通信をした動作記録は確認できなかった。 　京都競馬場では、美浦トレーニングセンター公正室の赤井誠公正室長が取材に対応。「音楽に関して本人はＯＫだと思っていたようです。こちらとしても悪意があったとは思っていないですが、ルールはルールですから」と説明。ＪＲＡとしてはＳｕｉｃａや移動案内アプリなど移動に関して必要なアプリなどの使用は認めているが、コメント欄などで外部とも連絡が取れる可能性もあるＹｏｕＴｕｂｅの使用は認めていない。 　ＪＲＡでは相次ぐスマートフォンの不適切使用の問題の発生を受け再発防止策を徹底。調整ルーム入室時に手荷物検査を実施することや、今回のような土日の競馬場間の移動でも調整ルーム到着時にはスマートフォンの履歴を調査することを１１月２８日に発表していた。 　岩田康はこの日の京都での７鞍は全て騎手変更となり、朝日杯ＦＳで騎乗予定だったダイシンラーは、横山典弘騎手に変更された。