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川上泰徳

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中東ジャーナリスト

報告

補足国際的に話題になっているドキュメンタリー『ノー・アザー・ランド』の舞台であるマサーフェル・ヤッタにはこの夏、何度も訪れ、この地域で進む家屋破壊や学校破壊については、私が発表したパレスチナ・イスラエル現地報告「〝壁〟の外と内」の中でも紹介しました。監督の一人でパレスチナ人ジャーナリストのバセル・アドラ氏にも話を聞きました。この映画はまだ見ていませんが、来春、日本で公開されるのは楽しみです。この記事を補足すれば、マサーフェル・ヤッタはイスラエル占領下でパレスチナ人が住むヨルダン川西岸にある19の村からなる地域で、そのうち12の村がイスラエル軍が指定した軍事地域(演習場)の中にあり、さらに地域にはユダヤ人入植地がいくつも建設され、パレスチナ人を排除する圧力がかかっています。映画の主人公のパレスチナ人バゼル・アドラと、彼に協力するイスラエル人ユーバール・アブラハムはともにジャーナリストです。

コメンテータープロフィール

元朝日新聞記者。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2015年からフリーランス。フリーになってベイルートのパレスチナ難民キャンプに通って取材したパレスチナ人のヒューマンストーリーを「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店)として刊行。他に「中東の現場を歩く」(合同出版)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社)など。◇連絡先:kawakami.yasunori2016@gmail.com

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