レバノン停戦受け入れ 「合意違反あれば攻撃」 イスラエル首相
【カイロ時事】米CNNテレビは26日、イスラエル政府が治安閣議でレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの停戦に同意したと報じた。 イスラエルのネタニヤフ首相は26日、テレビ演説し、停戦を受け入れる考えを示し、承認を得るために停戦の概要を閣議に提示すると述べた。報道によれば、停戦合意が実現すれば、27日から発効する。 昨年10月から続く戦闘は収束への道筋が見え始めた。しかし、ネタニヤフ氏は「米国の完全な了解の下、ヒズボラが合意に違反すれば攻撃する」と表明。合意が履行されるかが今後の焦点となる。 ネタニヤフ氏は、ヒズボラとの停戦合意が必要な理由について説明。ヒズボラの後ろ盾であるイランへの対処、イスラエル兵の休息と武器の補充、パレスチナのイスラム組織ハマスを孤立させることの3点を挙げた。 報じられている停戦案では、60日間の移行期間中にヒズボラは対イスラエル国境から約30キロ北を流れるリタニ川以北に撤退。イスラエル軍もレバノン南部から撤収する。国境付近にレバノン軍と国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が展開し、米国主導の国際委員会が合意履行を監視する。