オーストラリア、16歳未満のSNS禁止法案成立へ…X・インスタ・TikTokなど対象
【ジャカルタ=作田総輝】オーストラリア議会上院は28日、16歳未満のSNS利用を禁じる法案を賛成多数で可決した。法案は27日に下院を通過しており、近く連邦総督の裁可を受けて成立する。豪政府によると成立後、1年の猶予期間を経て施行される。 【図解】SNSでエスカレートするいじめのイメージ
豪政府は「世界をリードする法律を導入する」と強調しており、各国のSNS対策に影響を与えそうだ。
SNSを介した子供のいじめや性犯罪、有害な投稿の閲覧を防ぐのが狙いだ。規制強化を求める保護者団体の訴えを受け、アンソニー・アルバニージー政権が21日に法案を提出した。SNSを運営する企業に対し、子供がアカウントを持つことを防ぐ合理的な措置を求め、違反した場合は最高4950万豪ドル(約50億円)の罰金を科す。保護者や子供への罰則は設けない。
X(旧ツイッター)やTikTok(ティックトック)、インスタグラムなどが禁止される一方、健康や教育関連のサービスにあたるとされたユーチューブは禁止対象から外れた。
Xは豪議会に提出した意見書で「法案が可決されれば情報にアクセスする権利が侵害され、子供の人権に悪影響を与える」と反対していた。